2級土木施工管理技術の過去問
令和3年度(前期)
土木4 問152

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問題

2級土木施工管理技術検定学科試験 令和3年度(前期) 土木4 問152 (訂正依頼・報告はこちら)

測点No.5の地盤高を求めるため、測点No.1を出発点として水準測量を行い下表の結果を得た。測点No.5の地盤高は次のうちどれか。
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この過去問の解説 (3件)

01

この問題の解き方は、二通りの方法があります。

前提として、機械高は地盤高よりも高い位置にあるとイメージしてください。

(あくまで個人的な意見ですが、

前者は一つ一つ計算するので時間がかかりますが、

順に足し引きするだけなので計算ミスが起こりにくいです。

対して後者は、高低差の合計を出してから地盤高と計算するので早いのですが、

後視前視でのプラスマイナス符号の付け間違いや、

合計の数値が漏れているなどの計算ミスなどが起こる可能性があります。)

 

・機械高(IH)を求めて、一つ一つ足したり引いたりする方法です。

 この方法は№1と№5に限らず、№2~4のすべての地盤高を求めることができます。

 №1の地盤高は9.0mと決まっていますので、№1と2の間の機械高を求めます。

 (この時、機械の前視と後視の記入欄は1段ずれていますので、ご注意ください。)

 

 IH(№1-№2間) = (№1の地盤高) + (後視の視準高) = 9.0 + 0.9

        = 9.9m

 №2の地盤高  = (IH(№1-№2間)) - (前視の視準高) = 9.9 - 2.3

        = 7.6m

 次に、№2と3の間に機械を置きなおして測量しているので、№2と№3の機械高を求めます。

 IH(№2-№3間) = (№2の地盤高) + (後視の視準高) = 7.6 + 1.7

        = 9.3m

 №3の地盤高  = (IH(№2-№3間)) - (前視の視準高) = 9.3 - 1.9

        = 7.4m

 続いて、№4、5も同様に計算します。

 (№3-№4間のIH=9.0m、№4の地盤高=7.9m 

  №3-№4間のIH=9.2m、№5の地盤高=7.7m)

よって、№5の地盤高は7.7mとなります。

・求めたい地盤高間の前視と後視の合計を出して高低差を求めてから、地盤高と計算します。

 №5の地盤高 = (№1の地盤高) + {(前視計) + (後視計)}

 高低差 =  (前視計) + (後視計)

 

 後視の測定値はそれぞれ0.9、1.7、1.6、1.3であるため、

 

 後視計 = 0.9 + 1.7 + 1.6 + 1.3

     = 5.5

 前視は、後視に対して反対の符号で合計を出します。(この場合はマイナスで計算します)

 前視の測定値はそれぞれ2.3、1.9、1.1、1.5であるため、

 前視計 = -(2.3+1.9+1.1+1.5)

     = -6.8

 高低差 =  (前視計) + (後視計) より、

     = -6.8 + 5.5

     = -1.3

 №1の地盤高(9.0m)と計算すると、

 №5の地盤高 = 9.0 + (-1.3)

        = 7.7m

よって、№5の地盤高は7.7mとなります。

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02

1)誤りです

この解答の地盤高6.4mは、測点4の後視1.3mを加算しなかったために算出されたものと思われます。

測点№4地盤高7.9m+測点№4後視1.3m-測点№5前視1.5m=測点№5地盤高7.7m

として本来計算しなければならないものを、

測点№4地盤高7.9m-測点№5前視1.5m=測点№5地盤高6.4m

と計算したものと思われます。

最終測点でも後視高さはしっかり計算に組み込む必要があります。

2)誤りです

この解答の地盤高6.8mは、測点№1の後視0.9mを加算しなかったために算出されたものと思われます。

測点№1地盤高9.0m+測点№1後視0.9m-測点№2前視2.3m=測点№2地盤高7.6m

として本来計算しなければならないものを、

測点№1地盤高9.0m-測点№2前視2.3m=測点2地盤高6.7m

と計算したものと思われます。

各測点の地盤高は、前の測点の地盤高に前の測点の後視を加算し次の測点の前視を差し引いて計算していきます。

3)誤りです

この解答の地盤高7.3mはどの数値を組み合わせても算出されません。

各測点の地盤高は、まず最初の地盤高に同じ測点の後視を加算し、それから次の測点の前視を差し引いて計算していきます。

それを繰り返して最終的に最後の測点の前視を差し引き、最終測点の地盤高を算出します。

4)正しいです

測点№1は地盤高9.0mから開始する地点なのそのままです。

測点№2は地盤高9.0mに測点№1の後視0.9mを加算し測点№2の前視2.3mを差し引き

9.0m+0.9m-2.3m=7.6m

測点№3は測点№2の地盤高7.6mに測点№2の後視1.7mを加算し測点№3の前看1.9mを差し引き

7.6m+1.7m-1.9m=7.4m

測点№4は測点№3の地盤高7.4mに測点№3の後視1.6mを加算し測点№4の前視1.1mを差し引き

7.4m+1.6m-1.1m=7.9m

測点№5は測点№4の地盤高7.9mに測点№4の後視1.3mを加算し測点№5の前視1.5mを差し引き

7.9m+1.3m-1.5m=7.7m

よって測点№5の地盤高は7.7mとなります。

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03

正解は 4 です。

既知の高さの点「1」と未知の高さの点「2」の間に水準測量器を設置すると、後視が「1」に立てたスタッフ(測量用定規)を視ること、前視が「2」に立てたスタッフを視ること、である意味がまず理解できます(ポンチ絵を描くと容易に理解できます)。そして後視のスタッフ読み取り値に「1」の地盤高を加算すると器械高になり、前視のスタッフ読み取り値をその器械高から減算するとの地盤高「2」になることが理解できます。そしたら水準測量器は、地盤「2」と「3」の見える位置に移動させ、同様の測量をします。測点1から追っかけていくと以下のようになります。

1の地盤高=9.0m(既知)

1と2の間に設置した器械高=9.0+0.9=9.9m

2の地盤高=9.9-2.3=7.6m

2と3の間に設置した器械高=7.6+1.7=9.3m

3の地盤高=9.3-1.9=7.4m

3と4の間に設置した器械高=7.4+1.6=9.0m

4の地盤高=9.0-1.1=7.9m

4と5の間に設置した器械高=7.9+1.3=9.2m

5の地盤高=9.2-1.5=7.7m

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