2級土木施工管理技術の過去問
令和3年度(後期)
鋼構造物塗装 問71
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問題
2級土木施工管理技術検定学科試験 令和3年度(後期) 鋼構造物塗装 問71 (訂正依頼・報告はこちら)
下塗り塗料に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
- エポキシ樹脂塗料下塗は、エポキシ樹脂の密着性、耐水性、耐薬品性の良さを利用した塗料で、防錆力の強い鉛・クロムフリー錆止めペイントと組み合わせて用いられる。
- 超厚膜形エポキシ樹脂塗料は、1回のエアレススプレー塗りで300μm以上の厚さに塗付できるが、作業性が良くないので連結部や局部補修等の小面積の塗装に適用される。
- 変性エポキシ樹脂塗料下塗は、エポキシ樹脂塗料を変性して密着性を向上させた塗料であり、十分に乾燥したフタル酸樹脂塗料や鉛・クロムフリー錆止めペイント等の塗膜の上にも塗重ねができるものもある。
- 変性エポキシ樹脂塗料内面用は、エポキシ樹脂塗料を他の樹脂で変性して耐水性を向上させ、部材内面に適用でき、グースアスファルト舗設時の160℃程度の温度に耐えるので鋼床版裏面に適用できる。
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この過去問の解説 (3件)
01
適当でないものは、1です。
1 .エポキシ樹脂塗料下塗は、エポキシ樹脂の密着性、耐水性、耐薬品性の良さを利用した塗料で、防錆力の強い鉛・クロムフリー錆止めペイントと組み合わせて用いられる。
適当ではありません。
エポキシ樹脂塗料下塗の特徴として、防食性がある反面、紫外線に弱い(耐光性がない)ことが挙げられます。上塗りに使用する塗料は紫外線をカットする塗料を使用するのが望ましいです。
2 .超厚膜形エポキシ樹脂塗料は、1回のエアレススプレー塗りで300μm以上の厚さに塗付できるが、作業性が良くないので連結部や局部補修等の小面積の塗装に適用される。
適当です。
粘度が高く、刷毛やエアレススプレーで厚く塗るので平滑性が低いことが特徴として挙げられます。
3 .変性エポキシ樹脂塗料下塗は、エポキシ樹脂塗料を変性して密着性を向上させた塗料であり、十分に乾燥したフタル酸樹脂塗料や鉛・クロムフリー錆止めペイント等の塗膜の上にも塗重ねができるものもある。
適当です。
フタル酸系の塗料はエポキシ樹脂塗料との組み合わせには不向きですが、変性エポキシ樹脂塗料の塗重ねは可能です。ですが条件によりますので、事前にメーカーに確認することが必要となりますのでご注意ください。
4 .変性エポキシ樹脂塗料内面用は、エポキシ樹脂塗料を他の樹脂で変性して耐水性を向上させ、部材内面に適用でき、グースアスファルト舗設時の160℃程度の温度に耐えるので鋼床版裏面に適用できる。
適当です。
変性エポキシ樹脂塗料は耐熱温度が一般的に130度程度ですが、シリコーンを含んだエポキシ樹脂塗料は約300度の耐熱性を有しています。
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02
正解は「1」です。
エポキシ樹脂塗料は、耐候性が低いため、
優れた耐候性を持つ上塗塗料を使用する必要があります。
2.正しいです。
1回で厚膜を作るため、作業性は劣ります。しかし、防錆硬化は高いです。
3.正しいです。
変性エポキシ樹脂塗料は、エポキシ樹脂よりも付着性があるため、
組み合わせ次第で3種ケレンでも塗装ができるものがあります。
フタル酸系を塗り重ねることは条件付きで可能ですが、
塗料メーカーに事前に確認して使用する必要があります。
4.正しいです。
変性エポキシ樹脂塗料内面用は、閉空間となる箇所の内面塗装に使用されます。
また、耐熱性にすぐれているため、鋼床版裏面の内面は
変性エポキシ樹脂塗料内面用を使用します。
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03
正答(適当でないもの)は1です。
設問1のエポキシ樹脂塗料下塗は、耐候性が良くないので、耐候性の高い上塗り材を必要とします。
設問2は適当です。
設問3は適当です。
設問4は適当です。
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