2級土木施工管理技術の過去問
令和3年度(後期)
薬液注入 問114
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問題
2級土木施工管理技術検定学科試験 令和3年度(後期) 薬液注入 問114 (訂正依頼・報告はこちら)
地下水位低下工法に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
- 地下水位低下工法を用いる場合、対象とする砂層中に連続した不透水層が無いと目的とする水位低下効果が得られないので、地盤調査により不透水層の有無を確認する。
- ウェルポイント工法は、透水係数が大きい砂層から小さい砂質シルト層まで広範囲の地盤に適用が可能である。
- 土留め壁の外側にディープウェルを配置した場合、ウェルの削孔や揚水に伴う土砂の吸い上げにより掘削底面の地盤を緩める場合がある。
- ディープウェル工法は、土留め壁の外側に配置する場合と内側に配置する場合があるが、外側に配置した方が周辺地盤の地下水位の低下が小さい。
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この過去問の解説 (3件)
01
1.適当ではありません。砂層中に連続した不透水層があると、満足な地下水位低下が見込めません。
2.適当です。ウェルポイント工法は真空ポンプで減圧をかけると生じる大気圧との圧力差で地下水位を強制吸引するので、透水係数が小さい地盤にも適応します。
3.適当ではありません。土留め壁の外側にディープウェルを配置しているのであれば、土留め壁の内側の地盤を緩めることはありません。
4.適当ではありません。外側に配置したほうが周辺地盤の地下水位の低下は大きくなります。
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02
適当なものは、2です。
1 .地下水位低下工法を用いる場合、対象とする砂層中に連続した不透水層が無いと目的とする水位低下効果が得られないので、地盤調査により不透水層の有無を確認する。
適当ではありません。
強制的に地下水位を低下させる工法ですので、透水の障害となる不透水層があると水位低下効果が得られません。そのため、不透水層の有無を確認します。
2 .ウェルポイント工法は、透水係数が大きい砂層から小さい砂質シルト層まで広範囲の地盤に適用が可能である。
適当です。
ウェルポイント工法は、5~6m程度の深さの地下水を排水管を取付けたポンプを地盤に大量に、強制的に排水する工法です。大量に行うため、広範囲での施工が可能ですが、粘土質の地盤では水を通さない為適していません。
3 .土留め壁の外側にディープウェルを配置した場合、ウェルの削孔や揚水に伴う土砂の吸い上げにより掘削底面の地盤を緩める場合がある。
適当ではありません。
土留め壁よりも深いところまで井戸を掘り、地下水を集水・排水し地下水位を低下させるため、掘削底面の地盤を緩める(地下水が噴出し、土圧がかかるなど)危険性は稼働時においては低くなります。ウェルの引き上げ時(撤去時)に地盤が緩む危険性が高くなります。
4 .ディープウェル工法は、土留め壁の外側に配置する場合と内側に配置する場合があるが、外側に配置した方が周辺地盤の地下水位の低下が小さい。
適当ではありません。
土留め壁の外側に配置する際は土留め壁よりも深く井戸を掘るため、10mを超える地下水位の低下が起こります。よって、地下水位の低下は大きいです。
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03
1)適当ではありません
地下水位低下工法は地盤の地下水の水位高さを強制的に低下させることにより液状化の発生を軽減する目的があります。
地下水位低下工法の施工条件は地下水位が比較的浅いこと、下層に軟弱な不透水層である粘性土層が厚く堆積していないこと、液状化層の透水係数が高いことなどです。
不透水層が存在すると目的とする水位低下効果が得られないため、この設問は間違いです。
2)適当です
ウェルポイント工法とは、ウェルポイントと呼ばれるストレーナの先端部分に吸水管を取り付けたものを地盤内へ多数打ち込み、ポンプで強制的に地下水を吸収し地下水位を低下させる工法です。
砂質土や粘性土などあらゆる土質の地盤にも対応可能で、地盤のトラフィカビリティ向上や支持力増加などの効果があります。
3)適当ではありません
ディープウェル工法とは、地盤に掘削した井戸の中に地下水位の高低差によって流れ込んできた集水を水中ポンプで排水する工法です。
地盤の液状化対策や軟弱地盤補強を期待できるほか、汚染された地下水を除去することも可能となります。
地盤内の地下水が排出されるので法面や土留背面、掘削底面の強度が増加します。
4)適当ではありません
ディープウェル工法は透水性の良い地盤の地下水を大きく低下させる場合に有効な施工方法であり、土留め壁を地盤内の遮水層まで挿入し、掘削した土留め壁の内部または外部に深井戸を掘削して地下水を排水します。
土留め壁の内側は地盤を掘削しているので外側よりも地表面が低く、その分地下水の集水が外側に配置し施工した場合よりも鈍化します。
よって外側の方が地下水位の低下が大きいことになるので、この設問は間違いです。
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