2級土木施工管理技術の過去問
令和5年度(前期)
土木3 問2
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問題
2級土木施工管理技術検定学科試験 令和5年度(前期) 土木3 問2 (訂正依頼・報告はこちら)
災害補償に関する次の記述のうち、労働基準法上、誤っているものはどれか。
- 労働者が業務上疾病にかかった場合においては、使用者は、必要な療養費用の一部を補助しなければならない。
- 労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかった場合の補償を受ける権利は、差し押さえてはならない。
- 労働者が業務上負傷し治った場合に、その身体に障害が存するときは、使用者は、その障害の程度に応じて障害補償を行わなければならない。
- 労働者が業務上死亡した場合においては、使用者は、遺族に対して、遺族補償を行わなければならない。
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この過去問の解説 (2件)
01
労働基準法第8章に使用者の災害補償責任が定められています。仕事により生じた怪我や病気は、使用者が労働者に災害補償をする必要があります。以上を念頭に、問題を解いてみましょう。
労働基準法第75条において、労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかった場合においては、使用者は、その費用で必要な療養を行い、又は必要な療養の費用を負担しなければならない、とあります。(療養補償)一部の補助ではありません。よって設問は不適当です。
いかなる場合でも、労災において労働者の補償を受ける権利の差し押さえはできません。よって設問は適当です。
労働基準法第77条において、 使用者は、労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり、治った(治癒した)場合で、その身体に障害が残った時には、その障害の程度に応じた傷害補償を支払わなければならない、とあります。(障害補償)よって設問は適当です。
労働基準法第79条において、使用者は、労働者が業務上死亡した場合には、遺族に対して平均賃金の1,000日分の遺族補償を行わなければならない、とあります。(遺族補償)よって設問は適当です。
労働基準法は全労働者の適切な雇用を守る法律であり、労働者の人としての生活を満たすためのものです。設問の「療養費用の一部を補助」のような、労働者に不利な条件になりかねない文面に注意しましょう。
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02
労働基準法では労働者が業務遂行時に起こった災害や事故により負傷や疾病、また死亡した場合は使用者が費用を負担したりする補償を行わなければいけません。
ただし補償を受ける労働者が療養開始後3年経過しても負傷や疾病が回復しない場合、使用者は労働者に平均賃金の1,200日分の打切補償を以って補償を終了することができます。
誤りです。
労働者が業務上負傷または疾病にかかった場合、使用者はその費用で必要な療養を行い、必要な療養の費用を負担しなければなりません。この場合の業務上の疾病や療養は厚生労働省令で定められたものに限ります。。
必要な療養費用の一部補助というのは誤りです。
労働基準法 第八章 災害補償
第七十五条 療養補償
よってこの設問は誤りであるため、正解となります。
正しいです。
労働者が業務上の災害により負傷し治療や療養が必要な場合、労働者がこの補償を受ける権利は退職しても変更されることはありません。
また、この補償を受ける権利は譲渡したり差し押さえしてはならないとされています。
労働基準法 第八章 災害補償
第八十三条 補償を受ける権利
よってこの設問は正しいため、不正解となります。
正しいです。
使用者は、労働者が業務上負傷したり疾病にかかり療養が終了してもその身体に障害が存する場合、その障害の程度に応じて平均賃金に別表第二に定める日数を乗じた金額の障害補償を行わなければいけません。等級が第一級だと災害補償は1,340日、第十四級だと50日となっています。
労働基準法 第八章 災害補償
第七十七条 障害補償
よってこの設問は正しいため、不正解となります。
正しいです。
労働者が業務上死亡した場合、使用者は遺族に対して平均賃金の1,000日分の遺族補償を行わなければいけません。
ちなみに業務上死亡の場合、使用者は葬祭を行う者に対し平均賃金の60日分の葬祭料を支払わなければいけません。
労働基準法 第八章 災害補償
第七十九条 遺族補償
よってこの設問は正しいため、不正解となります。
災害補償は業務上の事故などの被害に遭った労働者への人道的救済措置でもあるので、設問の中で明らかに人道的ではない点を見つけられると解きやすいです。
基本として療養費用は全額補償、死亡時は遺族に補償、そして療養中は平均賃金の60%を休業補償として支払わなければなりません。
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