2級土木施工管理技術の過去問
令和5年度(前期)
土木4 問10

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この過去問の解説 (3件)

01

建設工事は良好な社会的、自然的環境の創造を目標に実施されるものであり、自然環境の保全については計画や設計、施工段階の際も十分な配慮が必要です。

騒音規制法や振動規制法では、都道府県知事にまたは市長が指定した地域にて建設工事を行う場合2日間以上にわたる特定建設作業が騒音及び振動の規制対象となります。

選択肢1. 騒音や振動の防止対策では、騒音や振動の絶対値を下げること及び発生期間の延伸を検討する。

適当ではありません。

建設工事における騒音や振動の対策としては、施工法や建設機械の騒音及び振動の大きさ、発生実態、発生機構について十分理解する必要があります。

その上で騒音振動の大きさを下げる、発生期間を短縮するなどの措置を取り、全体的に影響が小さくなるように検討しなければなりません。

建設工事に伴う騒音振動対策技術指針

第4章 対策の基本事項

よってこの設問は適当ではないため、不正解となります。

選択肢2. 造成工事等の土工事にともなう土ぼこりの防止対策には、アスファルトによる被覆養生が一般的である。

適当ではありません。

造成工事などで建設機械などを使用した時に発生する土ぼこりは、散水による対策が有効です。アスファルトを養生に使用するのは非効率であり非経済的です。

また低騒音型建設機械を使用し、工事中も土に無理な負荷をかけず、後進時も高速走行を避けるなどの配慮が必要です。

建設工事に伴う騒音振動対策技術指針

第6章 土工

よってこの設問は適当ではないため、不正解となります。

選択肢3. 騒音の防止方法には、発生源での対策、伝搬経路での対策、受音点での対策があるが、建設工事では受音点での対策が広く行われる。

適当ではありません。

騒音の防止方法としては、低騒音や低振動の施工方法の選択、低騒音型建設機械の選択、作業時間帯や工程の設定、騒音振動源となる建設機械の配置、遮音設備などの設置などがあります。

また施工中も建設機械などを点検整備し、エンジンを可能な限り止めるなどの配慮も必要になります。

受音点というのは個別の住居で騒音の影響を受けやすい面のことですが、工事を施工する側が各住居で騒音対策をするのは不可能です。

建設工事に伴う騒音振動対策技術指針

第4章 対策の基本事項

よってこの設問は適当ではないため、不正解となります。

選択肢4. 運搬車両の騒音や振動の防止のためには、道路及び付近の状況によって、必要に応じ走行速度に制限を加える。

適当です。

運搬車の走行速度は道路とその付近の状況に応じて制限を加えるように計画や実施をします。運転中も不必要な急発進や急停止、空ぶかしなどは避けて丁寧な扱いを心がけるようにしなければなりません。

また、運搬車は運搬料や投入台数、走行頻度などを十分検討して騒音の小さい車両を使用するように努めなければなりません。

建設工事に伴う騒音振動対策技術指針

第7章 運搬工

よってこの設問は適当であるため、正解となります。

まとめ

住宅地や市街地など、住人や通行人が多い地域での騒音振動を伴う工事は特に配慮が必要です。建設機械は走行速度を上げたりバック走行したりするとエンジンの回転数も上がり、騒音もその分大きくなります。

自分が住人だったら何にストレスを感じるかを想像すると、対策すべき点が思いつくようになります。

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02

環境保全に関する問題です。

近年では環境に対する配慮が求められるようになり、

様々な対策が行われていますが、

選択肢の内容が本当に必要な対策なのか見極めましょう。

選択肢1. 騒音や振動の防止対策では、騒音や振動の絶対値を下げること及び発生期間の延伸を検討する。

適切ではありません。

騒音や振動の防止対策では、

騒音や振動の絶対値を下げること及び発生期間の延伸を検討します。

騒音や振動の防止対策として、

絶対値を下げることや発生期間の延長を検討するのは一般的な対策ですが、

土工事や造成工事には直接関係がありません。

選択肢2. 造成工事等の土工事にともなう土ぼこりの防止対策には、アスファルトによる被覆養生が一般的である。

適切ではありません。

造成工事等の土工事にともなう土ぼこりの防止対策には、散水で対応するのが一般的であり、アスファルトを使用するのは非効率かつ非経済的です。

選択肢3. 騒音の防止方法には、発生源での対策、伝搬経路での対策、受音点での対策があるが、建設工事では受音点での対策が広く行われる。

適切ではありません。

騒音の防止方法には、発生源での対策、

伝搬経路での対策、受音点での対策がありますが、

建設工事では受音点での対策が広く行われます。

騒音の防止方法に関する記述ですが、

土木工事においては発生源や伝搬経路での対策が重要であり、

受音点での対策が広く行われるとは限りません。

選択肢4. 運搬車両の騒音や振動の防止のためには、道路及び付近の状況によって、必要に応じ走行速度に制限を加える。

適切です。

運搬車両の騒音や振動の防止のためには、

道路及び付近の状況によって、必要に応じ走行速度に制限を加えます。

運搬車両の騒音や振動を防止するために、

道路や周辺状況に応じて走行速度を制限することはありますが、

土工事や造成工事に関連する具体的な環境保全対策とは異なります。

まとめ

造成工事や土工事において、

土ぼこりの発生を抑えるための一般的な対策として、

アスファルトによる被覆養生が行われます。これにより、

作業現場や周辺の環境への影響を軽減し、環境保全を図ります。

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03

建設工事における環境保全対策に関する設問になります。ポイントを覚えて確実に押さえましょう。 

選択肢1. 騒音や振動の防止対策では、騒音や振動の絶対値を下げること及び発生期間の延伸を検討する。

適当ではありません。騒音や振動の防止対策では、騒音や振動の絶対値を下げることが重要です。しかし、発生期間を延伸することは通常、周囲への影響を長引かせるため、望ましくありません

選択肢2. 造成工事等の土工事にともなう土ぼこりの防止対策には、アスファルトによる被覆養生が一般的である。

適当ではありません。土ぼこりの防止対策としては、水撒きや防塵ネット、グリーンカバーなどが一般的に使用されます。アスファルトによる被覆養生は、特定の用途には使用されるかもしれませんが、一般的ではありません

選択肢3. 騒音の防止方法には、発生源での対策、伝搬経路での対策、受音点での対策があるが、建設工事では受音点での対策が広く行われる。

適当ではありません。建設工事では、発生源での対策(例えば、低騒音機械の使用)や伝搬経路での対策(例えば、防音壁の設置)が広く行われます。受音点での対策は、近隣住民への配慮として実施されることもありますが、主に発生源や伝搬経路での対策が重視されます。

選択肢4. 運搬車両の騒音や振動の防止のためには、道路及び付近の状況によって、必要に応じ走行速度に制限を加える。

適当です。運搬車両の騒音や振動を防止するためには、走行速度を制限することが効果的です。道路や周辺環境の状況に応じて、適切な速度制限を設けることで、騒音や振動の影響を低減することができます。

まとめ

建設工事における環境保全対策について、しっかりと押さえていきましょう。

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