問題
① x−R管理図は、統計的事実に基づき、ばらつきの範囲の目安となる限界の線を決めてつくった図表である。
② x−R管理図上に記入したデータが管理限界線の外に出た場合は、その工程に異常があることが疑われる。
③ x−R管理図は、通常連続した棒グラフで示される。
④ 建設工事では、x−R管理図を用いて、連続量として測定される計数値を扱うことが多い。
X−R管理図とは、群ごとの測定値の平均をグラフにしたX管理図と、
群ごとの測定値の範囲をグラフにしたR管理図を上下に並べて、
測定値の平均と分布範囲を同時に見られるようにしたものです。
①適切です。
x-R管理図は、プロセスのばらつきを監視するために使用される図表です。
②適切です。
x-R管理図では、観測値が管理限界線を超えると異常があると見なされます。
③不適当です。
x-R管理図は、平均値(x)と範囲(R)を監視するための図であり、棒グラフではありません。
④不適当です。
建設工事においても、品質管理やプロセスの安定性の確認のために
x-R管理図が用いられることがあります。
ただ連続量として測定される計数値に適用されることはありません。
適切な記述の数を回答する問題のため、
すべての選択肢が正しいかどうか判断できなければならず
難易度高めの問題です。
x-R(エックス・バー・アール)管理図とは、作業工程の平均値xと範囲Rの管理図を組み合わせたものです。
xは品質管理をするサンプルの群ごとの平均値をそれぞれ測定してさらに全体の平均を計算したもの、Rは群の最大値と最小値をそれぞれ測定し、それぞれ最大値と最小値の全体の平均を計算したものです。
正解です。
この設問で正しいのは①、②です。
①適当です。
x-R管理図は工程の状態について多くの情報が得られる管理図です。xは分布の平均値の変動により工程を管理し、Rはばらつきの変動により工程を管理するものです。
上下にそれぞれ上方管理限界性、下方管理限界性を引き、表がその線を越えないかどうかを確認します。
②適当です。
管理限界線とはグラフ化したx-R管理図の上下に引かれた破線であり、折れ線の点がその破線の中にあると工程は統計的管理状態にあると判断されます。
逆にグラフが管理限界線外に出たり点の並びが異常な場合、工程に異常が発生していることを意味します。
③適当ではありません。
x-R管理図は、通常は連続した折れ線グラフで表わされます。
縦軸に各サンプルの平均値、横軸に日付を取り、その点の分布を線で繋いだもので工程が管理状態にあるかどうかを確認します。
④適当ではありません。
測定された計数値を群分けして、群の平均値と群のばらつきの範囲を管理します。
x-R管理図はこまめに確認していくと管理線が従来の分布とは違った形となってくるので、定期的に直近のデータを利用し最初からの手順で新しい管理図を作成するようにします。
x-R管理図は土木などの建設業以外にも製造業などあらゆる品質管理に使われます。
業務ではあまりなじみがない方も多いと思いますが、
・点を取り繋ぐ折れ線グラフ
・上限と下限の管理限界線を越えたらチェックが必要
・都度に応じて更新する
という点を踏まえてよくと良いでしょう。