2級土木施工管理技術の過去問
令和5年度(後期)
鋼構造物塗装 問2
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問題
2級土木施工管理技術検定学科試験 令和5年度(後期) 鋼構造物塗装 問2 (訂正依頼・報告はこちら)
重防食塗装の機能に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
- 防食下地は、鋼材面と密着し鋼材よりも貴な電位をもつ金属(亜鉛等)の犠牲防食作用やアルカリ性保持等の腐食抑制効果で鋼材の腐食を防ぐ。
- 下塗り塗膜は、防食下地と良好な付着性を有し、腐食因子と腐食促進因子の浸透を抑制して、上塗り塗膜の劣化・消耗を防ぐ。
- 中塗り塗膜は、下塗り塗膜と上塗り塗膜の付着性を確保するとともに、色相を調整することによって上塗り塗膜の色相を隠蔽する。
- 上塗り塗膜は、水、酸素、紫外線等に直接さらされることから、耐水性や耐候性に優れている必要があり、耐薬品性も必要となる場合がある。
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この過去問の解説 (3件)
01
建物や建造物、構造物の腐食やサビを防ぐための重防食塗装の機能に関する問題です。
基本的な事項を押さえておきましょう。
間違いです。
アルカリ性環境における腐食抑制効果により、鋼材表面に形成される不動態皮膜が鋼材の腐食を防ぎますが、
防食下地は、鋼材面と密着し鋼材よりも低い電位をもつ金属(亜鉛等)の犠牲防食作用により、亜鉛が先に腐食することで鋼材を保護します。
間違いです。
下塗り塗膜は、中塗り・上塗り塗料の密着力を高めたり、下地の状態を維持したり、鋼材の腐食反応を抑制することが目的です。
上塗り塗膜の劣化・消耗を防ぐわけではありません。
間違いです。
中塗り塗膜は、
・上塗り(本塗装)の前段階として滑らかな下地を作る
・中塗りを施すことで、塗膜の強度や耐久性をより向上させる
ことを目的とします。
上塗り塗膜の色相を隠蔽するわけではありません。
正しいです。
上塗り塗膜は、水、酸素、紫外線等に直接さらされることから、耐水性、耐候性、耐薬品性などが求められます。
重防食塗装の機能に関する問題は少し難しいです。
判断に迷ったときは、基礎項目から選択肢を減らし、消去法で解いてみるのも良いかもしれません。
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02
重防食塗装の機能に関する問題です。ポイントをしっかり押さえましょう。
間違いです。
防食下地は、鋼材面と密着し鋼材よりも低い電位をもつ金属(亜鉛等)の犠牲防食作用により、亜鉛が先に腐食することで鋼材を保護します。また、アルカリ性環境における腐食抑制効果により、鋼材表面に形成される不動態皮膜が鋼材の腐食を防ぎます。
間違いです。
下塗り塗膜は、防食下地と良好な付着性を有しますが、主な役割は上塗り塗膜の付着を良くすることです。腐食因子の浸透を抑制するのは主に上塗り塗膜の役割です。
間違いです。
中塗り塗膜は、下塗り塗膜と上塗り塗膜の付着性を確保しますが、色相の調整や隠蔽は上塗り塗膜の役割です。
正しいです。
上塗り塗膜は環境因子に直接さらされるため、耐水性、耐候性、耐薬品性などが求められます。
重防食塗装について、しっかりと押さえましょう。
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03
重防食塗装は、鋼構造物など、腐食しやすい素材を保護するために、複数の塗料を重ねて塗布する技術です。各塗料の層はそれぞれ異なる役割を持ち、総合的に防食効果を発揮します。
誤りです。
防食下地は、鋼材面と密着し、鋼材よりも低い電位を持つ金属(亜鉛など)を用いることで、犠牲防食という原理によって鋼材を保護します。
誤りです。
塗り塗膜(プライマー)は、防食下地と良好に密着し、鋼材の腐食を防ぐための第一層の役割を果たしますが、上塗り塗膜の劣化・消耗の効果はありません。
誤りです。
中塗り塗膜の主な役割は、下塗りと上塗りの間の接着を確保し、耐久性を向上させることです。ただし、色相調整は通常目的とされていません。
正しいです。
上塗り塗膜(トップコート)は、外部環境にさらされるため、耐候性、耐水性、耐薬品性などが求められます。
防食下地は、犠牲防食と不動態皮膜形成の2つのメカニズムによって、鋼材を腐食から保護しています。
・犠牲防食: より酸化されやすい金属(亜鉛など)を鋼材に接触させることで、その金属が優先的に酸化され、鋼材を保護する手法です。
・不動態皮膜: 金属表面に形成される非常に薄い酸化物層で、金属を腐食から保護する働きがあります。アルカリ性環境では、この不動態皮膜が安定して形成されやすくなります。
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