2級土木施工管理技士 過去問
令和6年度(前期)
問23 (土木2 問18)
問題文
地すべり防止工に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
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問題
2級土木施工管理技術試験 令和6年度(前期) 問23(土木2 問18) (訂正依頼・報告はこちら)
地すべり防止工に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
- 杭工は、鋼管等の杭を地すべり斜面に挿入して、斜面の安定を高める工法である。
- 水路工は、地表面の水を水路に集め、速やかに地すべり地内に浸透させる工法である。
- 集水井工は、井筒(ケーソン)を設置し、集水管により地下水を集水し排除する工法である。
- 横ボーリング工は、帯水層に向けてボーリングを行い、地下水を排除する工法である。
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この過去問の解説 (3件)
01
地すべり防止工は、地すべりの発生や進行を抑えるために行われる工法で、
それぞれの工法には特定の目的や長所があるので覚えておきましょう。
正しい記述です。
杭工は、鋼管や鉄筋コンクリート杭を地すべり斜面に挿入し、地すべり土塊の移動を抑制して斜面の安定性を向上させる工法です。特に地盤が深部で不安定な場合に有効です。
不適切な記述です。
水路工は、地表面の雨水や流水を水路に集めて、地すべり地内に浸透させないよう速やかに排水する工法です。
浸透すると地盤が不安定になるため、浸透を防ぐことが目的です。
正しい記述です。
集水井工は、井筒を設置し、地下水を集めて排除することで地下水位を低下させ、
地すべりの原因となる浮力や水圧を低減する工法です。
正しい記述です。
横ボーリング工は、斜面や帯水層に向かって水平または斜めにボーリングを行い、地下水を排水する工法です。
この方法は、地下水位の低下を目的としています。
地すべり地内に浸透させないことが大事だと覚えておきましょう。
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02
地すべりは、斜面が不安定な状態で大規模に移動する自然現象で、人命や財産に大きな被害をもたらすことがあります。これを防止するために、様々な工法が用いられます。
適切な記述です。
杭工は、地すべり面を貫通する杭を打ち込むことで、斜面の動きを拘束し、安定性を高める工法です。
不適切な記述です。
水路工は、地表面の水を速やかに地すべり地外に排水し、斜面内の水圧を低下させることで、地すべりの発生を抑制する工法です。地すべり地内に浸透させることは、むしろ地すべりを誘発する可能性があります。
適切な記述です。
集水井工は、地下水を集めて地表に排出することで、斜面内の水圧を低下させ、地すべりを抑制する工法です。
適切な記述です。
横ボーリング工は、斜面内に穴を掘り、地下水を排出することで、斜面内の水圧を低下させ、地すべりを抑制する工法です。
地すべり防止工は、地すべりの原因となる地下水を排除したり、斜面の安定性を高めたりすることで、地すべりの発生を抑制します。
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03
地すべり防止工とは、地すべりの予防や軽減を目的として行われる工事で、大きく分けて「抑制工」と「抑止工」の2種類があります。
設問の通りです。
杭工は、杭を地すべり面の下の地盤まで挿入することで、地すべりの抑止を目的として計画されるものです。
水路工は、地表面の水を水路に集め、速やかに地すべり地外に排出させる工法です。
よって、設問は誤りです。
水路工は地表水排除工の一種で、地表面の水を水路に集め速やかに地すべり地外の河川などに排出する工法です。
地表に降った雨水を、地すべり地内の地盤に浸透させないようにすることで地すべりを抑制します。
設問の通りです。
集水井工は地下水排除工の一種で、一般的に直径3.5m~4.0m程度の井戸を掘り、そこから地下水を集水するための管を地中に通して地下水を取り除く工法です。
設問の通りです。
横ボーリング工は、地表面から直接、管を横方向に地中に通し地下水を取り除く工法です。比較的浅い浅い地下水の水位を下げる目的で行われます。
地すべり防止工には、
杭工やアンカー工など土の動きを抑止する「抑止工」と、地表水排除工や地下水排除工など地下水や地表水を取り除いて地すべりを抑制する「抑制工」があります。
「抑止工の目的は土砂の滑動を物理的に止めること。」「抑制工の目的は地すべり地内の水を排除すること。」と覚えておいてください。
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