2級土木施工管理技術の過去問
令和6年度(前期)
土木2 問24

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問題

2級土木施工管理技術検定学科試験 令和6年度(前期) 土木2 問24 (訂正依頼・報告はこちら)

トンネルの山岳工法における覆工コンクリートの施工の留意点に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 覆工コンクリートの運搬は、練り混ぜ後、所定の時間内に打ち込めるように運搬する。
  • 覆工コンクリートの打込みは、地山の変位が収束した後に行う。
  • 覆工コンクリートの養生は、打込み後、できるだけ低温、低湿度を保ち、適切な期間行う。
  • 覆工コンクリートの型枠の取外しは、打ち込んだコンクリートが必要な強度に達した後に行う。

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この過去問の解説 (2件)

01

覆工コンクリートは、トンネル掘削後に設置されるコンクリート構造物であり、トンネルの安定性を確保するために非常に重要な役割を果たします。

選択肢1. 覆工コンクリートの運搬は、練り混ぜ後、所定の時間内に打ち込めるように運搬する。

正しい記述です。 

コンクリートは時間が経つと硬化が始まり、打設に適さない状態になります。そのため、練り混ぜ後、所定の時間内に型枠内に打ち込む必要があります。

選択肢2. 覆工コンクリートの打込みは、地山の変位が収束した後に行う。

正しい記述です。 

地山が変形している状態でコンクリートを打設すると、ひび割れや剥落の原因となる可能性があります。そのため、地山の変形が収束したことを確認してから打設を行う必要があります。

選択肢3. 覆工コンクリートの養生は、打込み後、できるだけ低温、低湿度を保ち、適切な期間行う。

誤りです。 

低温低湿の環境では、養生期間が長くなり、強度が十分に発現しない可能性があります。

選択肢4. 覆工コンクリートの型枠の取外しは、打ち込んだコンクリートが必要な強度に達した後に行う。

正しい記述です。 

型枠を早急に外してしまうと、コンクリートが自重や外力に耐えられず変形したり、ひび割れが発生したりする可能性があります。そのため、コンクリートが十分な強度を獲得してから型枠を外す必要があります。

まとめ

コンクリートの性質と養生方法の関係を理解しておくことが重要です。

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02

山岳工法は、シールド機やTBM(トンネル・ボーリング・マシン)のような機械を使わないで、直接岩盤などを機械や人力などで掘る工法です。

覆工コンクリートとは、一般的に無筋コンクリートで構成されるトンネルの掘削面を覆う構造体です。

選択肢1. 覆工コンクリートの運搬は、練り混ぜ後、所定の時間内に打ち込めるように運搬する。

設問の通りです。

 

覆工コンクリートの運搬は、練り混ぜ後、所定の時間内に打ち込めるように運搬します。

選択肢2. 覆工コンクリートの打込みは、地山の変位が収束した後に行う。

設問の通りです。

 

施工は、原則として地山変位の収束を待って施工しますが、変位が長期にわたる場合には、計測結果などを考慮して判断します。
一般に、内空変位の変位速度が1~3mm/月程度以下の値が2週間程度継続することで地山変位が収束したと判断してよいでしょう。

選択肢3. 覆工コンクリートの養生は、打込み後、できるだけ低温、低湿度を保ち、適切な期間行う。

覆工コンクリートの養生は、打込み後、適切な期間中はできるだけ温度変化を減らし、湿潤を保つ必要があります。

よって、設問は誤りです。

選択肢4. 覆工コンクリートの型枠の取外しは、打ち込んだコンクリートが必要な強度に達した後に行う。

設問の通りです。

 

覆工コンクリートの型枠の取外しは、打ち込んだコンクリートが必要な強度に達した後に行います。

早すぎる型枠の取りはずしは、覆工コンクリートにひび割れ等の有害な影響を及ぼすため、十分な検討が必要となります。

まとめ

山岳工法における覆工コンクリートは、一般的に施工サイクル2日と短いピッチなので、特有の特殊性はありますが、基本的には一般のコンクリート工と同様なので、コンクリートの基本を押さえておけば 難しくはないと思います。

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