2級土木施工管理技士 過去問
令和6年度(前期)
問29 (土木2 問24)
問題文
トンネルの山岳工法における覆工コンクリートの施工の留意点に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
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問題
2級土木施工管理技術試験 令和6年度(前期) 問29(土木2 問24) (訂正依頼・報告はこちら)
トンネルの山岳工法における覆工コンクリートの施工の留意点に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
- 覆工コンクリートの運搬は、練り混ぜ後、所定の時間内に打ち込めるように運搬する。
- 覆工コンクリートの打込みは、地山の変位が収束した後に行う。
- 覆工コンクリートの養生は、打込み後、できるだけ低温、低湿度を保ち、適切な期間行う。
- 覆工コンクリートの型枠の取外しは、打ち込んだコンクリートが必要な強度に達した後に行う。
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この過去問の解説 (3件)
01
山岳工法でのトンネル施工では、覆工コンクリートの品質や施工手順がトンネルの安全性と耐久性に大きく影響します。
山岳工法とは、トンネル工事を行うときに岩盤などを発破掘削やドリル掘削などで掘削する工法です。
適切です。
コンクリートの品質を維持するため、練り混ぜ後に迅速かつ適切に運搬し、
初期硬化が始まる前に打ち込みを完了させることが必要です。
山岳工法に限らず、コンクリートの品質を保つための基礎的考え方になります。
適切です。
地山が安定していない状態で覆工を行うと、地山変位によるひび割れや損傷の原因となるため、
地山の変位が収束してから施工を開始します。
適当でありません。
コンクリートの養生では、一定の温度と湿度に保ちます。
急激な乾燥を避けることが重要です。
低湿度は乾燥収縮によるひび割れを引き起こす可能性があります。
適切です。
型枠を早期に取り外すとコンクリートの変形や損傷につながるため、必要な強度が得られるまで待つことが求められます。
覆工コンクリートに限らず、コンクリートの品質管理上重要な設問になりますので、ポイントを押さえておきましょう。
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02
覆工コンクリートは、トンネル掘削後に設置されるコンクリート構造物であり、トンネルの安定性を確保するために非常に重要な役割を果たします。
正しい記述です。
コンクリートは時間が経つと硬化が始まり、打設に適さない状態になります。そのため、練り混ぜ後、所定の時間内に型枠内に打ち込む必要があります。
正しい記述です。
地山が変形している状態でコンクリートを打設すると、ひび割れや剥落の原因となる可能性があります。そのため、地山の変形が収束したことを確認してから打設を行う必要があります。
誤りです。
低温低湿の環境では、養生期間が長くなり、強度が十分に発現しない可能性があります。
正しい記述です。
型枠を早急に外してしまうと、コンクリートが自重や外力に耐えられず変形したり、ひび割れが発生したりする可能性があります。そのため、コンクリートが十分な強度を獲得してから型枠を外す必要があります。
コンクリートの性質と養生方法の関係を理解しておくことが重要です。
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03
山岳工法は、シールド機やTBM(トンネル・ボーリング・マシン)のような機械を使わないで、直接岩盤などを機械や人力などで掘る工法です。
覆工コンクリートとは、一般的に無筋コンクリートで構成されるトンネルの掘削面を覆う構造体です。
設問の通りです。
覆工コンクリートの運搬は、練り混ぜ後、所定の時間内に打ち込めるように運搬します。
設問の通りです。
施工は、原則として地山変位の収束を待って施工しますが、変位が長期にわたる場合には、計測結果などを考慮して判断します。
一般に、内空変位の変位速度が1~3mm/月程度以下の値が2週間程度継続することで地山変位が収束したと判断してよいでしょう。
覆工コンクリートの養生は、打込み後、適切な期間中はできるだけ温度変化を減らし、湿潤を保つ必要があります。
よって、設問は誤りです。
設問の通りです。
覆工コンクリートの型枠の取外しは、打ち込んだコンクリートが必要な強度に達した後に行います。
早すぎる型枠の取りはずしは、覆工コンクリートにひび割れ等の有害な影響を及ぼすため、十分な検討が必要となります。
山岳工法における覆工コンクリートは、一般的に施工サイクル2日と短いピッチなので、特有の特殊性はありますが、基本的には一般のコンクリート工と同様なので、コンクリートの基本を押さえておけば 難しくはないと思います。
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