2級土木施工管理技術の過去問
令和6年度(前期)
土木2 問26

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問題

2級土木施工管理技術検定学科試験 令和6年度(前期) 土木2 問26 (訂正依頼・報告はこちら)

グラブ浚渫船による施工に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • グラブ浚渫船は、岸壁など構造物前面の浚渫や狭い場所での浚渫もできる。
  • グラブ浚渫船は、ポンプ浚渫船に比べ、底面を平坦に仕上げるのが容易である。
  • 出来形の確認測量は、音響測深機等により、グラブ浚渫船が工事現場にいる間に行う。
  • グラブ浚渫船の標準的な船団は、グラブ浚渫船、引船、土運船、揚びょう船である。

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この過去問の解説 (2件)

01

グラブ浚渫船は、海底の土砂を掴み取って掘り上げる浚渫船の一種であり、他の浚渫船と比較してどのような特徴や作業方法を持っているのか、といった点が問われています。

選択肢1. グラブ浚渫船は、岸壁など構造物前面の浚渫や狭い場所での浚渫もできる。

正しい記述です。 

グラブ浚渫船は、グラブバケットという大きな爪のようなもので土砂を掴み上げるため、ポンプ浚渫船のように広い範囲を一度に浚渫するよりも、構造物周辺や狭い場所での浚渫作業に適しています。

 

選択肢2. グラブ浚渫船は、ポンプ浚渫船に比べ、底面を平坦に仕上げるのが容易である。

誤りです。 

グラブ浚渫船は、グラブバケットで土砂を掴み取るため、一度に大きな量の土砂を掘削することができ、作業効率は高いですが、掘削面を平坦に仕上げるのは難しいです。

選択肢3. 出来形の確認測量は、音響測深機等により、グラブ浚渫船が工事現場にいる間に行う。

正しい記述です。 

浚渫工事の進捗状況や出来形を確認するためには、定期的に測量が行われます。音響測深機を用いて海底の深さを測ることで、設計図面どおりに浚渫作業が進んでいるかを確認します。

選択肢4. グラブ浚渫船の標準的な船団は、グラブ浚渫船、引船、土運船、揚びょう船である。

正しい記述です。 

グラブ浚渫船による浚渫工事では、通常、以下の船舶が連携して作業を行います。

まとめ

この問題は、グラブ浚渫船とポンプ浚渫船の違い、そして浚渫工事における作業船の役割について理解しているかを問う問題でした。グラブ浚渫船は、構造物周辺や狭い場所での浚渫に適している一方で、掘削面を平坦にするのが難しいという特徴があることを覚えておきましょう。

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02

浚渫(しゅんせつ)とは、河川や港湾などの水底にたまった土砂などを取り除く土木工事です。

グラブ浚渫とは、海底にグラブバケットを降ろして、海底の土砂を取り除く作業で、ポンプ浚渫とは、海底に土砂を吸い込むための装置を降ろし、海底の土砂を海水と一緒に吸い込んで土砂を取り除く作業です。

選択肢1. グラブ浚渫船は、岸壁など構造物前面の浚渫や狭い場所での浚渫もできる。

設問の通りです。

 

グラブ浚渫船はポンプ浚渫船に比べて、設備を小型化できることと、運搬する船が別途であること、グラブバケットはクレーンで吊り下す方式であること等の理由により、構造物前面の浚渫や狭い場所での浚渫も行うことができます。ただし、施工のスピードはポンプ浚渫船には遠く及びません。

また、グラブ浚渫船は浚渫深度をバケットを吊るロープの長さで調節するため、大水深や深さの変化が多い場所でも効率よく浚渫することができます。

選択肢2. グラブ浚渫船は、ポンプ浚渫船に比べ、底面を平坦に仕上げるのが容易である。

グラブ浚渫船はグラブバケットで土砂をすくい上げる工法であるため、ラダーの先端に取り付けたカッターを回転させて掘削し、土砂を船内にあるサンドポンプで吸い上げる工法のポンプ浚渫船に比べ、底面を平坦に仕上げるのは困難です。

よって、設問は誤りです。

 

 

選択肢3. 出来形の確認測量は、音響測深機等により、グラブ浚渫船が工事現場にいる間に行う。

設問の通りです。

 

出来形の確認測量は、音響測深機等によりグラブ浚渫船が工事現場にいる間に行います。

これは、浚渫作業は水流等により形状の変化が著しいため、作業中に音響測深機を利用し、深度の確認等の測量や出来形確認をリアルタイムで行なっているためです。

選択肢4. グラブ浚渫船の標準的な船団は、グラブ浚渫船、引船、土運船、揚びょう船である。

設問の通りです。

 

グラブ浚渫船の標準的な船団は、グラブ浚渫船、引船、土運船、揚びょう船です。

まとめ

海洋土木での浚渫工事の問題は、グラブ浚渫船・ポンプ浚渫船の浚渫土砂の採取方法、運搬方法等を把握することが理解への近道だと思います。

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