2級土木施工管理技術の過去問
令和6年度(前期)
土木2 問29

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問題

2級土木施工管理技術検定学科試験 令和6年度(前期) 土木2 問29 (訂正依頼・報告はこちら)

シールド工法の施工に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • シールド推進後にセグメント外周に生じる空隙には、モルタル等を注入する。
  • シールドのフード部には、シールドを推進させるジャッキを備えている。
  • シールドのテール部には、覆工作業ができる機構を備えている。
  • 覆工に用いるセグメントの種類は、コンクリート製や鋼製のものがある。

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この過去問の解説 (2件)

01

シールド工法は、地下深くのトンネルを掘削する際に用いられる工法で、その特徴や施工手順を理解しているかが問われています。

選択肢1. シールド推進後にセグメント外周に生じる空隙には、モルタル等を注入する。

正しい記述です。 

シールド工法では、掘削した後にセグメントと呼ばれるコンクリート製のリング状の要素を組み合わせてトンネルの内壁を覆いますが、セグメントと地山の間には隙間が生じます。この隙間をモルタルなどで充填することで、漏水防止や地盤の安定化を図ります。

選択肢2. シールドのフード部には、シールドを推進させるジャッキを備えている。

誤りです。 

シールドを推進させるジャッキは、通常、シールドの中央部にあるガーダー部に設置されています。フード部は、掘削面を切削するカッターヘッドなどが取り付けられており、シールドの最先端部分にあたります。

選択肢3. シールドのテール部には、覆工作業ができる機構を備えている。

正しい記述です。 

テール部は、シールドの後方部分で、セグメントを組み立てるための作業スペースや、推進に必要な機器などが設置されています。

選択肢4. 覆工に用いるセグメントの種類は、コンクリート製や鋼製のものがある。

正しい記述です。 

セグメントは、トンネルの形状や地盤条件、荷重条件などに応じて、コンクリート製や鋼製など様々な種類が使用されます。

まとめ

この問題は、シールド工法の各部名称と機能を正しく理解しているかを問う問題でした。特に、シールドの各部(フード部、ガーダー部、テール部)の役割を混同しないように注意が必要です。

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02

シールド工法とは、管路を埋設する非開削工法ですが、マシンが前進して掘削しセグメントを組み立て、それを反力にジャッキを推し進める工法です。

類似した工法に推進工法がありますが、こちらは発進立坑に設置した油圧ジャッキで推進機や推進管を前進させる工法で、ジャッキの位置・管列の移動方法が異なります。

選択肢1. シールド推進後にセグメント外周に生じる空隙には、モルタル等を注入する。

設問の通りです。

 

シールド推進後にセグメント外周に生じる空隙には、モルタル等を注入します。

セグメントとは先端のシールドマシーン工法に設置するリング状のブロックです。

セグメントと地盤面との間に空隙があると地山の緩みや沈下、セグメントからの漏水などが生じるため、すみやかに裏込め注入を行うことが必要です。また、モルタル注入はセグメントリングの早期安定やトンネルの蛇行防止等を図れます。

選択肢2. シールドのフード部には、シールドを推進させるジャッキを備えている。

シールドを推進させるジャッキを備えているのはガーター部になります。

よって、設問は誤りです。

 

シールドの構成はカッター部・フード部・ガーター部・テール部からなります。

フード部とガーター部は隔壁で隔てられフード部は土砂を充満させるチャンバーの役割を果たしています。

 

選択肢3. シールドのテール部には、覆工作業ができる機構を備えている。

設問の通りです。

 

シールドのテール部には、覆工作業ができる機構を備えています。テール部はエレクターやテールシールを備え、セグメントを組み立てる空間として使用されます。

選択肢4. 覆工に用いるセグメントの種類は、コンクリート製や鋼製のものがある。

設問の通りです。

 

覆工に用いるセグメントの種類は、コンクリート製や鋼製のものがあります。その他にも球状黒鉛鋳鉄や鋳鉄なども使用されます。

まとめ

シールドについては、推進工法との違い、シールドの構成(カッター部・フード部・ガーター部・テール部)、セグメントの施工方法を押さえておきましょう。

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