建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第50回(令和2年度(2020年))
問95 (建築物の構造概論 問95)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第50回(令和2年度(2020年)) 問95(建築物の構造概論 問95) (訂正依頼・報告はこちら)

建築物の荷重あるいは構造力学に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 等分布荷重の作用する単純梁のせん断力は、梁中央で最も大きい。
  • 積載荷重には、物品の重量が含まれる。
  • 柱を構造計算する場合の積載荷重は、地震力を計算する場合の積載荷重より大きく設定されている。
  • トラス構造の部材に生じる応力は、主に軸力である。
  • 一般区域における積雪荷重は、積雪量1cm ごと1m2につき20N以上として計算される。

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この過去問の解説 (1件)

01

等分布荷重がかかる単純梁では、せん断力は中央ではなく両端(支点)で最大になるので、中央で最も大きいという説明は誤りです。

選択肢1. 等分布荷重の作用する単純梁のせん断力は、梁中央で最も大きい。

等分布荷重を受ける単純梁のせん断力図は三角形になります。支点で最大、中央でゼロになります。中央が最大という表現は成り立たないため不適当です。

選択肢2. 積載荷重には、物品の重量が含まれる。

積載荷重(ライブロード)は人・家具・商品など可変する荷重をまとめた名称で、物品重量が入ります。

選択肢3. 柱を構造計算する場合の積載荷重は、地震力を計算する場合の積載荷重より大きく設定されている。

耐震計算では積載荷重に低減係数を掛けて扱うため、鉛直荷重計算で用いる値より小さくなります。柱の断面検定では低減されない大きい値を用います。

選択肢4. トラス構造の部材に生じる応力は、主に軸力である。

三角形で構成されたトラスは部材端が節点扱いとなり、曲げやせん断がほぼ生じず軸方向の引張・圧縮が主体になります。

選択肢5.

一般区域における積雪荷重は、積雪量1cm ごと1m2につき20N以上として計算される。

建築基準法施行令の雪荷重式では、地域区分による係数を掛けるものの、基準となる単位荷重は20 N/cm·m²(0.20 kN/10 cm·m²)以上です。記述はおおむね妥当です。

まとめ

梁のせん断力分布を押さえると、均等荷重では中央のせん断力はゼロ、支点で最大となることが分かります。他の選択肢は建築荷重や部材応力の基本原理を正しく説明しています。

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