建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第51回(令和3年度(2021年))
問27 (建築物の環境衛生 問27)
問題文
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問題
建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第51回(令和3年度(2021年)) 問27(建築物の環境衛生 問27) (訂正依頼・報告はこちら)
- 発がんの要因として、食事が3分の1を占める。
- 感染症が発がんの原因となることがある。
- ラドンのばく露は肺がんのリスクを上昇させる。
- DNAに最初に傷を付け、変異を起こさせる物質をプロモータという。
- ホルムアルデヒドには発がん性が認められる。
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この過去問の解説 (1件)
01
「DNA に最初に傷を付け、変異を起こさせる物質をプロモータという。」が最も不適当です。
がんの発生は一般に「開始(イニシエーション)」と「促進(プロモーション)」の二段階で説明されます。DNA に直接損傷を与えて変異を生じさせるのはイニシエーター(開始物質)であり、プロモータは変異済みの細胞を増やして腫瘍形成を後押しする働きを示すだけで遺伝子を傷付ける力はほとんどありません。
生活習慣と関連した国際統計では、がん原因の約30%前後が食事由来と推定されています。脂質・塩分過多、加工肉、野菜不足などが影響します。
ヒトパピローマウイルス(HPV)やB・C型肝炎ウイルス、ヘリコバクター・ピロリなどが長期感染を通じてがんを誘発する例が知られています。
ラドンは天然の放射性ガスで、屋内濃度が高い地域では肺がん発生率が有意に増えることが報告されています。世界保健機関も重要なリスクとして言及しています。
DNA を直接損壊するのはイニシエーターであり、プロモータではありません。よって不適当です。
国際がん研究機関(IARC)はホルムアルデヒドをグループ1(ヒトに対して発がん性あり)に分類しています。特に鼻咽頭がんとの関連が示されています。
開始物質(イニシエーター)…DNA に損傷を与えて変異を起こす。
促進物質(プロモータ)…変異細胞の増殖を後押しするが、直接変異は誘発しない。
この区別を押さえておくと、がん予防や試験問題で用語を取り違えるリスクが減ります。生活習慣(食事・喫煙)、放射線、化学物質、感染症など多様な要因が重なってがんは生じるため、複数の観点からリスクを下げる対策が大切です。
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