建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第51回(令和3年度(2021年))
問29 (建築物の環境衛生 問29)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第51回(令和3年度(2021年)) 問29(建築物の環境衛生 問29) (訂正依頼・報告はこちら)

アレルギーに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 低湿度は、アトピー性皮膚炎の増悪因子である。
  • アレルゲンの同定は予防、治療の上で重要である。
  • ヒスタミンは、アレルゲンの一種である。
  • アレルギー反応は、体に有害である免疫反応をいう。
  • 過敏性肺炎の一種である加湿器肺の予防には、加湿器の微生物汚染の防止が重要である。

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この過去問の解説 (1件)

01

ヒスタミンをアレルゲンとみなす記述が不適当です。
ヒスタミンは、肥満細胞や好塩基球から放出されてかゆみ・くしゃみなどを引き起こす化学伝達物質であり、体外から侵入するアレルゲン(抗原)そのものではありません。

選択肢1. 低湿度は、アトピー性皮膚炎の増悪因子である。

乾燥した空気は皮膚のバリア機能を弱め、かゆみが強くなるため症状が悪化しやすくなります。

選択肢2. アレルゲンの同定は予防、治療の上で重要である。

花粉、ダニ、食物など原因物質を突き止めることで、除去や減感作療法などの対策が立てやすくなります。

選択肢3. ヒスタミンは、アレルゲンの一種である。

ヒスタミンは体内で放出される化学物質であって、体外由来のアレルゲンではありません。この点が誤りです。

選択肢4. アレルギー反応は、体に有害である免疫反応をいう。

本来無害な物質に過剰反応し、炎症や組織損傷を生じる免疫反応をまとめてアレルギーと呼びます。

選択肢5. 過敏性肺炎の一種である加湿器肺の予防には、加湿器の微生物汚染の防止が重要である。

タンク内で増殖したカビ・細菌がエアロゾル化して吸入されることが原因なので、定期的な洗浄と乾燥が有効です。

まとめ

アレルギー対策では

原因物質(アレルゲン)を正確に知ること

曝露を減らす環境整備

症状を和らげる薬物療法(抗ヒスタミン薬など)

の3本柱が基本です。ヒスタミンは「症状を引き起こす側」の物質であり、「原因物質」ではないことを区別して覚えておくと混乱しません。

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