建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第51回(令和3年度(2021年))
問106 (給水及び排水の管理 問107)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第51回(令和3年度(2021年)) 問106(給水及び排水の管理 問107) (訂正依頼・報告はこちら)

給水及び排水の管理に関する用語の組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。
  • スライム障害 ―――― バイオフィルムの形成
  • 異臭味 ――――――― 藻類や放線菌の産生物質
  • スカム ――――――― 排水槽内の浮上物質
  • スケール障害 ―――― トリハロメタンの生成
  • 赤水 ―――――――― 鉄錆(さび)の溶出

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この過去問の解説 (1件)

01

正解は、「スケール障害 ― トリハロメタンの生成」です。

 

この問題は、給水・排水管理における代表的な障害や現象と、

それに関連する用語の正しい組合せに関するものです。

水質管理や設備維持に関する基礎知識が求められ、

衛生・安全・環境面での理解が重要です。

選択肢1. スライム障害 ―――― バイオフィルムの形成

正しいです。スライム障害とは、微生物が配管や冷却塔などの表面に付着し、

粘性のある膜(バイオフィルム)を形成することで発生する障害です。

バイオフィルムは熱交換効率の低下、腐食促進、悪臭の原因となります。

冷却水系や排水系でよく見られ、定期的な洗浄や薬剤処理が必要です。

選択肢2. 異臭味 ――――――― 藻類や放線菌の産生物質

正しいです。異臭味は、藻類や放線菌などの微生物が、

水中で産生する代謝物質(例:ゲオスミン、2-MIB)によって引き起こされます。

これらの物質は極めて低濃度でも人間が感知できるため、

水道水や貯水槽での異臭味の原因になります。

水質管理では、藻類の繁殖抑制や活性炭処理などが対策として用いられます。

選択肢3. スカム ――――――― 排水槽内の浮上物質

正しいです。スカムとは、排水処理過程で発生する油脂・有機物・微生物などが、

水面に浮上して形成される粘性のある浮上物質です。

悪臭や処理効率低下の原因となり、定期的な除去が必要です。

特に厨房排水や食品工場などで多く見られます。

選択肢4. スケール障害 ―――― トリハロメタンの生成

不適当です。スケール障害とは、水中のカルシウム・マグネシウムなどが配管や熱交換器に沈着し、

流量低下や熱効率低下を引き起こす現象です。

一方、トリハロメタンは、水中の有機物と塩素が反応して生成される揮発性有機化合物であり、

消毒副生成物として水道水の安全性に関わります。

両者に関係性はありません。

選択肢5. 赤水 ―――――――― 鉄錆(さび)の溶出

正しいです。赤水とは、配管内部の鉄が酸化して生成された、

鉄錆(Fe₂O₃など)が水に溶出・混入することで、

水が赤褐色になる現象です。

見た目の問題だけでなく、金属臭や洗濯物の汚染などの生活障害を引き起こします。

古い鋼管や水道管でよく発生し、腐食防止や管の更新が対策です。

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