建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第51回(令和3年度(2021年))
問108 (給水及び排水の管理 問109)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第51回(令和3年度(2021年)) 問108(給水及び排水の管理 問109) (訂正依頼・報告はこちら)

水道施設等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 市又は特別区の専用水道及び簡易専用水道は、当該市長又は特別区長が指導監督を行う。
  • 地表水は、伏流水と比較して、水量及び水質の変化が大きい。
  • 深層地下水は、地表からの汚染を受けにくく、水質は安定しているが、管の腐食を生ずることがある。
  • 導水施設とは、浄水施設で処理された水を配水施設まで送る施設のことである。
  • 水道法で規定する給水装置とは、需要者に水を供給するために、水道事業者の施設した配水管から分岐して設けられた給水管及びこれに直結する給水用具のことである。

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この過去問の解説 (1件)

01

正解は、「導水施設とは、浄水施設で処理された水を配水施設まで送る施設のことである。」です。

 

この問題は、水道施設等に関するものです。

水道施設は、水源から浄水・配水までの各工程に応じて分類されます。

水源の種類(地表水・伏流水・地下水)によって水質や管理方法が異なり、

施設の役割も明確に定義されています。

導水施設は「水源から浄水施設まで」の区間を担うものであり、

「浄水施設から配水施設まで」は配水施設の範疇となります。

選択肢1. 市又は特別区の専用水道及び簡易専用水道は、当該市長又は特別区長が指導監督を行う。

正しいです。水道法では、専用水道および簡易専用水道の管理責任は、

設置場所の市長または特別区長が指導監督を行うと定められています。

これは地域の衛生管理を担う自治体が、

施設の安全性や水質管理を確保するための制度であり、

特にビルや集合住宅などの水道設備に対して適用されます。

選択肢2. 地表水は、伏流水と比較して、水量及び水質の変化が大きい。

正しいです。地表水(河川・湖沼など)は、気象条件や周辺環境の影響を受けやすく、

水量や水質が変動しやすいです。一方、伏流水は地中を流れる水であり、

地表の影響を受けにくく、比較的安定した水質・水量を保ちます。

浄水処理の難易度や管理コストにも影響するため、

施設設計や水源選定において重要な知識です。

選択肢3. 深層地下水は、地表からの汚染を受けにくく、水質は安定しているが、管の腐食を生ずることがある。

正しいです。深層地下水は、地層によって長期間ろ過されているため、

水質が安定し、地表からの汚染リスクが低い。

しかし、ミネラル分(鉄・マンガンなど)が多く含まれる場合があり、

配管の腐食や赤水の原因となることがあります。

水質は良好でも、設備面での対策が必要となる点が重要です。

選択肢4. 導水施設とは、浄水施設で処理された水を配水施設まで送る施設のことである。

不適当です。水道法における「導水施設」とは、水源から浄水施設までの水を送る施設を指します。

原水(未処理水)を浄水場へ運ぶための導管やポンプなどが該当します。

一方、浄水施設で処理された水を配水施設へ送るのは、

「送水施設」または「配水施設」に分類されます。

選択肢5. 水道法で規定する給水装置とは、需要者に水を供給するために、水道事業者の施設した配水管から分岐して設けられた給水管及びこれに直結する給水用具のことである。

正しいです。水道法第16条では、給水装置とは配水管から分岐して設けられた給水管と、

それに直結する蛇口・バルブなどの給水用具を指します。

これは需要者側の設備であり、水道事業者の管理対象外となります。

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