建築物環境衛生管理技術者の過去問
第52回(令和4年度(2022年))
給水及び排水の管理 問113
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問題
第52回 建築物環境衛生管理技術者試験 給水及び排水の管理 問113 (訂正依頼・報告はこちら)
給水設備の貯水槽に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- FRP製高置水槽は、槽内照度が100 lx以上になると、光合成により藻類が繁殖しやすい。
- 木製貯水槽は、断熱性に優れているため結露対策が不要である。
- ステンレス鋼板製貯水槽は、気相部よりも液相部の腐食対策が必要である。
- FRP製貯水槽は、機械的強度が低いため耐震補強が必要である。
- 鋼板製貯水槽には、一体成型構造にエポキシ樹脂を焼き付けコーティングしたものがある。
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この過去問の解説 (1件)
01
給水設備の貯水槽に関する問題です。
問題で問われている語句と、その語句の意味を押さえましょう。
FRP製高置水槽は、水槽の中に光を通しやすいので、屋外にFRP製高置水槽を取り付ける場合には、水槽の中に、藻などが繁殖する場合があります。
槽内の明るさを示す照度が、100[xl] 以上になると、藻などの光合成により、繁殖しやすくなります。
現在では、光を内部に通しにくいFRPがありますが、古いFRP製高置水槽などでは、藻などが繁殖しないように、光を通しにくい塗料を、RP製高置水槽の外面または内面に、塗ることが必要であったりします。
木製貯水槽は、かなり厚みのある木材で作ることが出来るので、断熱性が高く、結露の対策がいりません。
そして断熱性が高いということは、内部の水温があまり変わらないので、木製貯水槽の中に藻などが生えることもあまり無く、木製貯水槽の中の飲料水を、新鮮に保つことが出来るメリットもあります。
仮にボルトに錆が発生した場合は、錆は水槽の中の水に混じり、飲料水を汚染しますので、ステンレス鋼板製貯水槽では、気相部の錆に対する対策が必要になります。
FRP製貯水槽は、建物の屋上などに取り付けた時から、紫外線・水、消毒剤である塩素などにより、劣化が進んでいきます。
ですので、FRP製貯水槽は機械的な強度が低くなりやすく、劣化したFRP製貯水槽では、地震などにも弱いので、耐震補強が必要です。
鋼(はがね)の板で作られた貯水槽には、鋼板製一体型ライニングタンクという、鉄製の水槽の全体の面に、樹脂でコーティングなどの表面処理をしたものがあります。
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