建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第53回(令和5年度(2023年))
問163 (清掃 問163)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第53回(令和5年度(2023年)) 問163(清掃 問163) (訂正依頼・報告はこちら)

産業廃棄物管理票制度(マニフェスト制度)に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 紙マニフェストの場合、運搬作業が終了すると中間処理業者よりマニフェストB2票が排出事業者に返却される。
  • 紙マニフェストの場合、排出事業者はマニフェストA票を控えとして保存する。
  • 収集運搬業者の選定に当たっては、排出場所と運搬先の両方の自治体の許可を取得していることを確認する。
  • 返却されたマニフェストの伝票を5年間保存する。
  • 電子マニフェストは、A票、B2票、D票、E票の保存が不要である。

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この過去問の解説 (1件)

01

正解は、「紙マニフェストの場合、運搬作業が終了すると中間処理業者よりマニフェストB2票が排出事業者に返却される。」です。

 

この問題は、産業廃棄物管理票制度(マニフェスト制度)に関するものです。

マニフェスト制度は、産業廃棄物の適正処理を確実にするための管理手法です。

紙マニフェストは複数の伝票(A〜E票)を用い、それぞれの処理段階で返却・保存が義務づけられています。

電子マニフェストの場合は紙票のやり取りは不要ですが、

電子情報の保存がJESCOシステムを通じて求められています。

制度の運用方法を混同せず、紙・電子それぞれの流れを理解することが重要です。

紙と電子の制度の違いを正しく理解する力が問われています。

選択肢1. 紙マニフェストの場合、運搬作業が終了すると中間処理業者よりマニフェストB2票が排出事業者に返却される。

不適当です。紙マニフェストでは、運搬終了時に返却されるのはB1票であり、

B2票は中間処理終了後に排出事業者へ返却されます。

B2票は処理工程の確認に用いられるため、

運搬終了時点ではまだ発行されません。

 

 

選択肢2. 紙マニフェストの場合、排出事業者はマニフェストA票を控えとして保存する。

正しいです。排出事業者は、交付直後にA票を控えとして5年間保存する必要があります。

製造業者が廃棄物を委託する際は、A票を交付時に切り離して保管します。

5年間保存することで、行政監査時に適正処理の証明が可能となります。

 

 

選択肢3. 収集運搬業者の選定に当たっては、排出場所と運搬先の両方の自治体の許可を取得していることを確認する。

正しいです。運搬業者は、収集・運搬を行う全ての自治体の許可が必要となります。

東京都から神奈川県へ廃棄物を運搬する業者が、

両都県の収集運搬許可を取得していなかったため、

排出事業者が委託契約を解除し、許可業者に変更したケースもあります。

選択肢4. 返却されたマニフェストの伝票を5年間保存する。

正しいです。紙マニフェストの各票(B2、D、Eなど)は、法に基づき5年間保存が義務付けられています。

排出事業者がD票とE票を紛失したため、

処分業者からC1票のコピーを取り寄せ、理由を記載して代用しました。

5年間の保存義務を遵守することで法令違反を回避できた事例です。

選択肢5. 電子マニフェストは、A票、B2票、D票、E票の保存が不要である。

正しいです。電子マニフェストでは、情報がJWNETに記録・保存されるため、

紙マニフェストで必要だったA票、B2票、D票、E票の保存義務は不要です。

法令上も電子化による業務効率化が認められており、

適正処理の確認はシステム上で行います。

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