建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第53回(令和5年度(2023年))
問169 (ねずみ、昆虫等の防除 問169)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第53回(令和5年度(2023年)) 問169(ねずみ、昆虫等の防除 問169) (訂正依頼・報告はこちら)

ダニに関する下記の文章に該当する種類として、最も適当なものは次のうちどれか。

梅雨時などの高温・多湿時に、畳や保存食品から大発生する場合がある。ヒトを刺したり 吸血することはなく、アレルゲンとしての重要性も比較的低いが、大量発生により不快感や恐怖感を与えることがある。
  • フトツメダニ
  • カベアナタカラダニ
  • ワクモ
  • ケナガコナダニ
  • コナヒョウヒダニ

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この過去問の解説 (1件)

01

正解は、「 ケナガコナダニ」です。

 

この問題は、ダニの生態と人への影響を正しく識別する力を問うものです。

ケナガコナダニは、衛生害虫としての不快害虫に分類され、

健康被害よりも心理的・視覚的な影響が大きい点が特徴です。

ビル管理士としては、ダニの種類ごとの生態を理解し、

発生源の特定と環境制御(湿度・清掃・食品管理)を通じて、

適切な防除手段を講じ、衛生的な室内環境を維持することが求められます。

選択肢1. フトツメダニ

誤りです。フトツメダニは捕食性のダニで、他の小動物やダニが餌です。

ヒトを刺すことがあり、アレルゲン性もあります。

梅雨時の畳、乾物(小麦粉、煮干し、味噌、チーズなど)に発生します。

湿度管理、食品の密閉保存、畳の乾燥処理が重要です。

 

 

選択肢2. カベアナタカラダニ

誤りです。カベアナタカラダニは、赤い体色で壁面に群れをなして出現し、

春から初夏にかけてよく見られます。屋内に侵入することは稀で、食品からは発生しません。

畳やカーペットなどで、他のダニ(例:ケナガコナダニ)が大量発生した後に出現して、

人の皮膚を刺してかゆみや炎症を引き起こします。(遅延性皮膚炎)

刺咬被害があるため、殺虫剤や煙霧処理が有効です。

選択肢3. ワクモ

誤りです。ワクモは、鶏舎などで問題になる吸血性ダニであり、

ヒトにも被害を及ぼします。

アレルゲンとしての影響も大きいです。

春〜初夏のコンクリート壁やベランダに発生し、

赤い体液が衣類や壁にシミを残すことがあります。

人を刺しませんが、潰すと皮膚炎を起こすこともあります。

水で流す、忌避剤(ハッカ油など)を使用して、防除します。

 

 

選択肢4. ケナガコナダニ

正しいです。ケナガコナダニは、湿度が高い環境で保存食品や畳から大量発生します。

刺咬性はなく、アレルゲン性も低いですが、外観や数により強い不快感を与えます。

鶏舎、特に採卵鶏のケージ周辺に発生し、夜間に吸血し、鶏の貧血や死亡や、

汚卵の原因になります。人にもアレルギーやかゆみを引き起こします。

高温高圧洗浄、薬剤(フェニトロチオン、トリクロルホンなど)による駆除が有効です。

選択肢5. コナヒョウヒダニ

誤りです。コナヒョウヒダニは、家のホコリに含まれる代表的なチリダニで、

アレルゲンとして喘息やアトピーの原因になります。

大量発生は比較的稀です。

寝具、カーペット、ソファなどに発生します。

掃除機による除去、布団の乾燥、ダニ捕りシートの使用が有効です。

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