建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第53回(令和5年度(2023年))
問175 (ねずみ、昆虫等の防除 問175)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第53回(令和5年度(2023年)) 問175(ねずみ、昆虫等の防除 問175) (訂正依頼・報告はこちら)

殺鼠(そ)剤とそれに関連する事項との組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。
  • ブロマジオロン ――― 建築物衛生法に基づく特定建築物内では使用不可
  • シリロシド ――――― 第2世代の抗凝血性殺鼠剤
  • リン化亜鉛 ――――― 1回の経口摂取で致死
  • クマテトラリル ――― 第1世代の抗凝血性殺鼠剤
  • ジフェチアロール ―― 建築物衛生法に基づく特定建築物内で使用可能

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この過去問の解説 (1件)

01

正解は、「シリロシド ――――― 第2世代の抗凝血性殺鼠剤」です。

 

この問題は、殺鼠剤の分類(急性毒性/抗凝血性)、世代(第1世代/第2世代)、

および建築物衛生法に基づく使用可否に関するものです。

殺鼠剤は使用環境や対象ネズミの性質を踏まえて選定する必要があり、

知識と実務判断が一体となった対応が求められます。

選択肢1. ブロマジオロン ――― 建築物衛生法に基づく特定建築物内では使用不可

正しいです。ブロマジオロンは、第二世代のクマリン系殺鼠剤の有効成分です。

ワルファリン抵抗性ネズミにも効果があり、1~2回の喫食で効果を発揮します。

畜舎や鶏舎のネズミ駆除に用いられる殺鼠剤の成分の一つです。

畜舎や倉庫など屋外施設では使用可能ですが、病院や学校などの特定建築物では使用不可です。

選択肢2. シリロシド ――――― 第2世代の抗凝血性殺鼠剤

誤りです。シリロシドは急性殺鼠剤であり、抗凝血性ではありません。

シリロシドはユリ科の植物「海葱(うみねぎ)」由来の成分で、

中枢神経や心臓に作用して急性毒性を示します。

1回の摂取で致死効果があるため、

農地や倉庫などで即効性を求める場面で使用されます。

選択肢3. リン化亜鉛 ――――― 1回の経口摂取で致死

正しいです。急性毒性を持つ殺鼠剤で、胃酸と反応しリン化水素ガスを発生し、

1回の摂取で致死量となる場合が多いです。

農地や野外での野ネズミ駆除に使用されます。誤食リスクが高いため、

屋内では使用を避けてください。

選択肢4. クマテトラリル ――― 第1世代の抗凝血性殺鼠剤

正しいです。クマテトラリルは第1世代で、繰り返し摂取により効果を発揮します。

繰り返し摂取が必要で、致死までに数日かかります。

また抵抗性ネズミには効果が薄いです。

クマネズミなど警戒心の強いネズミに対して、

毒餌を連日配置する方式で使用します。

選択肢5. ジフェチアロール ―― 建築物衛生法に基づく特定建築物内で使用可能

正しいです。ジフェチアロールは第2世代の抗凝血性殺鼠剤で、

特定建築物内でも使用可能です。

ワルファリン抵抗性ネズミにも有効で、少量で致死効果があります。

病院や学校などで、スーパーラット対策として使用されます。

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