建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第54回(令和6年度(2024年))
問37 (建築物の環境衛生 問17)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第54回(令和6年度(2024年)) 問37(建築物の環境衛生 問17) (訂正依頼・報告はこちら)

光環境と視覚に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 明順応は暗順応よりも順応に要する時間が短い。
  • 物体の色は、光が物体に入射し、吸収された光の分光分布によって知覚される。
  • 視細胞のうち錐(すい)体は、赤、青、緑の光にそれぞれ反応する3種がある。
  • 目が視対象物の細部を見分けることができる能力を視力という。
  • グレアとは、視野内で過度に輝度が高い点や面が見えることによって起きる不快感や見にくさのことである。

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この過去問の解説 (1件)

01

不適当なものは、「物体の色は、光が物体に入射し、吸収された光の分光分布によって知覚される。 」です。

 

この問題は、視覚と光環境に関する基本的な生理・物理的知識を問うものです。

色の知覚は物体から反射された光の波長成分によるなど、視覚環境の理解は建築物の快適性や健康管理にも直結する重要な分野です。

選択肢1. 明順応は暗順応よりも順応に要する時間が短い。

正しいです。視覚には「明順応」と「暗順応」があり、暗い場所から明るい場所に移動したとき(明順応)は数10秒~数分で順応が完了します。一方、明るい場所から暗い場所への「暗順応」は完全な適応に20~30分以上かかることがあります。

選択肢2. 物体の色は、光が物体に入射し、吸収された光の分光分布によって知覚される。

不適当です。物体の色は、入射光のうち物体表面で反射された光の分光分布によって決まります。

人の目は、反射された光がどの波長を含んでいるかを視細胞で感知して色を認識します。

選択肢3. 視細胞のうち錐(すい)体は、赤、青、緑の光にそれぞれ反応する3種がある。

視細胞のうち錐(すい)体は、赤、青、緑の光にそれぞれ反応する3種がある。
正しいです。人の網膜には3種類の錐体細胞があり、それぞれ長波長(赤)、中波長(緑)、短波長(青)の光に反応します。

これにより三原色の色覚(RGB)が成り立ちます。

選択肢4. 目が視対象物の細部を見分けることができる能力を視力という。

正しいです。視力とは、物体の細部や輪郭をどれだけ明確に認識できるかを示す指標で、通常は眼科で視標(ランドルト環など)を使って、

測定されます。視力は網膜の錐体の密度やピント調整能力(調節力)に依存します。

選択肢5. グレアとは、視野内で過度に輝度が高い点や面が見えることによって起きる不快感や見にくさのことである。

正しいです。グレア(眩しさ)とは、視界内に過剰な輝度差や明るい光源が存在することで発生し、視認性の低下や目の疲れ、

不快感を生じさせます。防止策として、間接照明の使用、光源の遮蔽、適切な照明設計があります。

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