建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第54回(令和6年度(2024年))
問38 (建築物の環境衛生 問18)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第54回(令和6年度(2024年)) 問38(建築物の環境衛生 問18) (訂正依頼・報告はこちら)

電場、磁場、電磁波に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 電磁波を波長の長さ順に並べると電波が一番長く、その次が電離放射線で、光が一番短い。
  • 電離作用とは、原子又は分子が電子を放出することである。
  • 電磁波のうち、目でその存在を確認できるのは可視光線のみである。
  • 電流の流れるところには、電流に応じて必ず電磁場が発生する。
  • 家庭内の電波発生源として、電子レンジがある。

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この過去問の解説 (1件)

01

最も不適当なものは、「電磁波を波長の長さ順に並べると電波が一番長く、その次が電離放射線で、光が一番短い。」です。

この問題は、電場・磁場・電磁波の物理的性質と、生活環境における知識を問うもので、電磁波の分類と波長の理解が重要です。

電磁波の性質はビル内の電磁波環境や安全管理に関わる重要項目です。

選択肢1. 電磁波を波長の長さ順に並べると電波が一番長く、その次が電離放射線で、光が一番短い。

不適当です。これは波長の分類が誤っています。電磁波の波長が長い順に並べると、

電波 > 赤外線 > 可視光線 > 紫外線 > X線 > γ線

であり、X線やγ線が電離放射線に該当し、非常に波長が短い(=高エネルギー)です。

よって電離放射線は可視光より波長は短いです。

選択肢2. 電離作用とは、原子又は分子が電子を放出することである。

 正しいです。電離作用とは、放射線などの高エネルギーによって原子または分子が電子を失い、

イオン化(電荷を持つ粒子になる)する現象です。

これは放射線が生体組織にダメージを与える(波は体内に入らないが、微粒子は容易に入る)メカニズムのひとつになります。

選択肢3. 電磁波のうち、目でその存在を確認できるのは可視光線のみである。

正しいです。「可視」の名前の通り、人の目で直接感知できる電磁波は可視光線(約380〜780nm)のみです。

紫外線、赤外線、X線、電波などは目では見えません。ここが電磁波の便利であり、危険なところです。

選択肢4. 電流の流れるところには、電流に応じて必ず電磁場が発生する。

正しいです。電流が流れると磁場が発生し、時間変化する電場や磁場があると電磁波としてエネルギーが伝播します。

これが「電磁場」の基本原理であり、電磁波の発生につながります。

馴染みのあるところでは、フレミングの法則ですね。

選択肢5. 家庭内の電波発生源として、電子レンジがある。

正しいです。電子レンジはマグネトロンにより2.45GHzのマイクロ波(電波の一種)を発生させ、水分子を振動させることで、

食品を加熱します。家庭内の電波発生源の代表例です。

余談ですが、ある日突然壊れます。電子レンジがなくても成り立つ生活を心がけましょう。

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