建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第54回(令和6年度(2024年))
問44 (建築物の環境衛生 問24)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第54回(令和6年度(2024年)) 問44(建築物の環境衛生 問24) (訂正依頼・報告はこちら)

クリプトスポリジウム症に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • クリプトスポリジウム症の病原体は原虫である。
  • クリプトスポリジウム症は、人獣共通感染症である。
  • 地表水を水道の原水としている場合は汚染のリスクが高い。
  • クリプトスポリジウム症の発症の潜伏期間は3〜10日である。
  • 水道におけるクリプトスポリジウムの不活化には、一般にオゾンが用いられる。

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この過去問の解説 (1件)

01

最も不適当なものは、「水道におけるクリプトスポリジウムの不活化には、一般にオゾンが用いられる。」です。

この問題は、近年の水道管理や感染症対策で重要なテーマであるクリプトスポリジウム症に関する基礎知識を問うものです。消毒方法の誤認は実務上のリスクにつながるため、注意が必要です。

選択肢1. クリプトスポリジウム症の病原体は原虫である。

正しいです。病原体は原虫(Cryptosporidium属:寄生性の単細胞生物)で、動物や人の腸管に寄生して発症します。

選択肢2. クリプトスポリジウム症は、人獣共通感染症である。

正しいです。クリプトスポリジウム症は、ヒトと動物の両方に感染する人獣共通感染症(ズーノーシス)に分類され、家畜や野生動物なども保有し、ヒトに感染を起こします。

選択肢3. 地表水を水道の原水としている場合は汚染のリスクが高い。

正しいです。地表水(河川水、湖沼水など)は家畜の排泄物や雨水により汚染されやすく、オーシストが混入する可能性があるため、原水とする場合には特に注意が必要です。

選択肢4. クリプトスポリジウム症の発症の潜伏期間は3〜10日である。

正しいです。クリプトスポリジウム症の潜伏期間は3~10日が一般的で、主に下痢、腹痛、発熱などの症状が現れます。

選択肢5. 水道におけるクリプトスポリジウムの不活化には、一般にオゾンが用いられる。

クリプトスポリジウムのオーシストは、塩素やオゾンに対する抵抗性が非常に高く、一般的な濾過や消毒では不活化が困難です。

したがって、水道水対策には膜ろ過(限外ろ過)や紫外線照射(UV処理)が用いられています。

オゾンは一般的な病原体には有効ですが、クリプトスポリジウムには不十分です。

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