建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第54回(令和6年度(2024年))
問45 (建築物の環境衛生 問25)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第54回(令和6年度(2024年)) 問45(建築物の環境衛生 問25) (訂正依頼・報告はこちら)

薬液消毒に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。
  • 消毒用のエタノール濃度は、100%が最も効果が高い。
  • 消毒用のエタノールは、芽胞に対しても効果が期待できる。
  • 逆性石けんは、緑膿(のう)菌や結核菌に対して有効である。
  • ホルマリンは、全ての微生物に有効である。
  • 0.01%次亜塩素酸ナトリウム水溶液は、一般に手指消毒に用いられる。

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この過去問の解説 (1件)

01

正解は、「ホルマリンは、全ての微生物に有効である。」です。

この問題は、薬液消毒に用いられる代表的な消毒薬とその効果・用途についてです。

消毒薬の選定は、対象となる微生物の種類や使用環境に応じて適切に行う必要があります。

現場においては毒性や安全性も加味して使い分けることが重要です。

選択肢1. 消毒用のエタノール濃度は、100%が最も効果が高い。

誤りです。エタノールの消毒効果が最も高い濃度は70~80%程度であり、100%エタノールは消毒効果が低いです。

100%では水分がないため、細胞膜への浸透力が低く、かえって消毒効果が下がります。

選択肢2. 消毒用のエタノールは、芽胞に対しても効果が期待できる。

誤りです。エタノールは芽胞には無効です。芽胞は非常に耐性が高く、アルコールや多くの消毒薬に対して抵抗性を持つため、

高水準消毒薬や滅菌処理が必要です。

選択肢3. 逆性石けんは、緑膿(のう)菌や結核菌に対して有効である。

誤りです。逆性石けん(塩化ベンザルコニウムなどの第四級アンモニウム塩)は、グラム陽性菌には有効ですが、

緑膿菌(グラム陰性菌)や結核菌に対しては効果が薄いです。これらの菌は消毒薬に対して比較的耐性があります。

選択肢4. ホルマリンは、全ての微生物に有効である。

正しいです。ホルマリン(ホルムアルデヒド)は、高水準消毒薬・滅菌薬であり、細菌、ウイルス、真菌、芽胞を含む全ての微生物に有効です。

特に器具の滅菌や消毒に用いられることがありますが、発がん性や刺激性があるため、取り扱いには注意が必要です。

選択肢5. 0.01%次亜塩素酸ナトリウム水溶液は、一般に手指消毒に用いられる。

誤りです。0.01%次亜塩素酸ナトリウム水溶液は手指には刺激が強いため、手指消毒には通常使用されません。手指消毒にはエタノール系の方が適しています。

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