建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第54回(令和6年度(2024年))
問49 (空気環境の調整 問4)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第54回(令和6年度(2024年)) 問49(空気環境の調整 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

冬季の結露に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 戸建て住宅では、外気に面した壁の出隅部分の室内側で表面結露しやすい。
  • 室内で家具などを外壁に接して設置すると、家具の裏側での結露防止に効果がある。
  • 局部的に断熱が途切れて熱橋となった部分は、結露しやすい。
  • 換気の悪い非暖房室では、暖房室で発生した水蒸気が拡散などにより流入し、温度の低い窓面で結露が生じやすい。
  • 壁の内部結露の防止には、外壁内断熱層の室内側に防湿層を設けることが有効である。

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この過去問の解説 (1件)

01

最も不適当なもの は、「室内で家具などを外壁に接して設置すると、家具の裏側での結露防止に効果がある。」です。

この問題は、冬季における結露のメカニズムと対策に関するものです。

冬季の結露は、室内の暖かく湿った空気が冷たい面で冷やされ、露点温度以下になることで水滴となる現象です。

家具を外壁にぴったりと接して設置すると、その背後の空気の流れが悪くなり、壁の表面温度も下がりやすくなります。

これにより、家具の裏側で表面結露が発生しやすくなり、結露防止に逆効果です。注意しましょう。

選択肢1. 戸建て住宅では、外気に面した壁の出隅部分の室内側で表面結露しやすい。

正しいです。 外気に面する壁の出隅(角)部分は、熱が逃げやすく表面温度が低下しやすいため、結露しやすいです。

また、出隅部分は断熱材の重なりが薄くなる場合があり、熱橋(ヒートブリッジ)になりやすい部分でもあります。

選択肢2. 室内で家具などを外壁に接して設置すると、家具の裏側での結露防止に効果がある。

誤りです。家具を外壁に密着させると、空気の流れが遮断されて対流が起きず、表面温度が低下しやすくなります。

その結果、裏側で湿気が滞留し、結露が発生しやすくなります。

選択肢3. 局部的に断熱が途切れて熱橋となった部分は、結露しやすい。

正しいです。 「熱橋(ヒートブリッジ)」の部分は、断熱が不十分で局所的に温度が低くなり、結露のリスクが高くなります。

出隅部分がその典型です。

選択肢4. 換気の悪い非暖房室では、暖房室で発生した水蒸気が拡散などにより流入し、温度の低い窓面で結露が生じやすい。

正しいです。 換気の悪い非暖房室には、暖房室から水蒸気が移動してきて、冷たい窓面で結露することがよくあります。

特に、トイレや納戸(空調のないクローゼット)などではの結露・カビ問題に直結します。

選択肢5. 壁の内部結露の防止には、外壁内断熱層の室内側に防湿層を設けることが有効である。

正しいです。 壁内の内部結露を防ぐためには、防湿層を室内側(暖かい側)に設けることが基本的な設計の原則です。

壁の内部に湿気が入り込むと、乾燥しにくく、断熱性能の低下やカビ発生のリスクがあるためです。

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