建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第54回(令和6年度(2024年))
問57 (空気環境の調整 問12)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第54回(令和6年度(2024年)) 問57(空気環境の調整 問12) (訂正依頼・報告はこちら)

室内における二酸化炭素に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 建築物衛生法における二酸化炭素の管理基準値は、換気量の指標として定められた値である。
  • 東京都の立入検査結果から見ると、建築物衛生法施行当時の二酸化炭素濃度の不適率は10〜20%台であった。
  • 二酸化炭素の発生源は、ヒトの活動(呼吸)や燃焼器具である。
  • 二酸化炭素濃度の上昇には、在室者数が設計時の条件を上回るような過密使用状態が関係する。
  • 二酸化炭素濃度の低減対策として、空調機のエアフィルタが挙げられる。

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この過去問の解説 (1件)

01

最も不適当なものは、「二酸化炭素濃度の低減対策として、空調機のエアフィルタが挙げられる。」です

 

この問題は、換気と空気質管理の基本に関するものです。実務でも誤解されがちなポイントですので要注意です。

二酸化炭素(CO₂)は、屋内空気の清浄度や換気状態を評価する最も重要な指標です。

CO₂は空気中に気体として存在するため、フィルタリング(ろ過)では除去することができません。

CO₂濃度を下げるには、換気の強化(外気導入)が有効であることを再確認しましょう。

選択肢1. 建築物衛生法における二酸化炭素の管理基準値は、換気量の指標として定められた値である。

正しいです。 建築物衛生法における二酸化炭素の管理基準(1000ppm以下)は、

室内の換気が適切に行われているかを評価する指標として設定されています。

選択肢2. 東京都の立入検査結果から見ると、建築物衛生法施行当時の二酸化炭素濃度の不適率は10〜20%台であった。

正しいです。 東京都の立入検査結果では、建築物衛生法施行当初は不適合率が10〜20%台であったことが報告されています。

選択肢3. 二酸化炭素の発生源は、ヒトの活動(呼吸)や燃焼器具である。

正しいです。二酸化炭素は主に人の呼気や、燃焼器具(ガスコンロなど)によって発生します。

酸素と有機系の反応により、二酸化炭素と水に分解されます。

選択肢4. 二酸化炭素濃度の上昇には、在室者数が設計時の条件を上回るような過密使用状態が関係する。

正しいです。室内の過密状態は、二酸化炭素濃度を高める主な要因です。設計上の在室者数を超えると、換気が追いつかなくなります。

二酸化炭素濃度が高まると、苦しさや眠気、思考力低下などの症状につながることもあります。
長い会議で眠くなるのは、これが原因の一つです。内容がつまらないこと以外でもあります。

選択肢5. 二酸化炭素濃度の低減対策として、空調機のエアフィルタが挙げられる。

不適当です。エアフィルタは粒子状物質(ほこり、花粉など)を除去するためのものであり、二酸化炭素のような気体成分は除去できません。二酸化炭素濃度の低減には、換気(外気導入)が必要です。

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