建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第54回(令和6年度(2024年))
問58 (空気環境の調整 問13)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第54回(令和6年度(2024年)) 問58(空気環境の調整 問13) (訂正依頼・報告はこちら)

揮発性有機化合物とその用途との組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。
  • ホルムアルデヒド ――― ユリア系接着剤
  • トルエン ――― 塗料の溶剤
  • パラジクロロベンゼン ――― プラスチックの可塑剤
  • スチレン ――― 発泡スチロール
  • クロルピリホス ――― 防蟻(ぎ)剤

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この過去問の解説 (1件)

01

正解は、「パラジクロロベンゼン ―プラスチックの可塑剤」です。

 

この問題は、揮発性有機化合物(VOC)とその代表的な用途の組み合わせに関する問題です。

建築物の空気環境に関係する化学物質の知識であり、空気環境管理の視点からも重要です。

選択肢1. ホルムアルデヒド ――― ユリア系接着剤

正しいです。ホルムアルデヒドは、ユリア樹脂(尿素樹脂)やメラミン樹脂などの接着剤に使われており、

建材の接着用途で用いられます。

ホルムアルデヒド放散によるシックハウス症候群の原因物質として知られています。

選択肢2. トルエン ――― 塗料の溶剤

正しいです。トルエンは、溶剤として塗料や接着剤に広く使用されています。

常温で揮発しやすく、吸入による健康被害が問題となっていて、厚生労働省の室内濃度指針値が設定されています。

選択肢3. パラジクロロベンゼン ――― プラスチックの可塑剤

不適当です。パラジクロロベンゼンは防虫剤や消臭剤に使われますが、可塑剤としては使用されません。

可塑剤にはフタル酸エステル類などが一般的に使用されます。

選択肢4. スチレン ――― 発泡スチロール

正しいです。スチレンはポリスチレン樹脂の原料であり、発泡スチロール(発泡ポリスチレン)製造に不可欠です。

揮発成分として空気中に出ることもあり、VOCの一種です。

選択肢5. クロルピリホス ――― 防蟻(ぎ)剤

正しいです。クロルピリホスはかつてシロアリ対策の防蟻剤として使用されていたが、神経毒性があり、

現在では使用が厳しく制限されています。過去には空気環境中への揮発が問題となっています。

効果のあるものは、人体影響もある典型的な事例です。

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