建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第54回(令和6年度(2024年))
問60 (空気環境の調整 問15)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第54回(令和6年度(2024年)) 問60(空気環境の調整 問15) (訂正依頼・報告はこちら)

建築物の空気調和設計における熱負荷の大小関係として、最も適当なものは次のうちどれか。
  • 装置負荷 < 熱源負荷 < 室内負荷
  • 室内負荷 < 装置負荷 < 熱源負荷
  • 熱源負荷 < 装置負荷 < 室内負荷
  • 室内負荷 < 熱源負荷 < 装置負荷
  • 装置負荷 < 室内負荷 < 熱源負荷

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この過去問の解説 (1件)

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正解は、「室内負荷 < 装置負荷 < 熱源負荷」です。

 

この問題は、空気調和設計における「熱負荷」の段階的な定義と大小関係に関しるものです。

熱エネルギーが空調機や配管、熱源設備を経る過程で生じるロスや付加的負荷を反映した結果であり、

空調設計の基本となる概念です。しっかり覚えましょう。

建築物の空気調和(空調)設計において、熱負荷の定義は次のようになります:

 

室内負荷:建物内部の空間(室内)で発生する冷暖房の必要量です。照明、人体発熱、機器などが影響。

     空調設計のベースとなり、最も小さい負荷です。

 

装置負荷:その室内負荷を処理する空調機器(ファンコイル、エアハンドリングユニットなど)にかかる負荷です。

     ダクトでの熱損失などが加味されるため、室内負荷より大きくなります。

 

熱源負荷:室内負荷と装置負荷を含んだ空調機にかかる負荷に加えて、ダクト、送風機、配管、ポンプなどの搬送設備による負荷や、

     装置類の立ち上げに必要とする過渡的な負荷などのことです。

     熱源(ボイラーや冷凍機など)が供給すべき熱量。空調機や配管での損失分も加味されますので、最も大きくなります。

 

装置負荷と熱源負荷は名前だけ見ると、熱源負荷 < 装置負荷のように見えるので注意が必要です。

選択肢1. 装置負荷 < 熱源負荷 < 室内負荷

誤りです。室内負荷が最も大きいのは、熱の流れや損失の仕組みを誤解しています。

選択肢2. 室内負荷 < 装置負荷 < 熱源負荷

正しいです。階的に負荷が増える実際の空調システムの運用と一致します。

選択肢3. 熱源負荷 < 装置負荷 < 室内負荷

誤りです。熱源負荷が最も小さいというのは、搬送ロスなどを考慮しておらず不適切です。

選択肢4. 室内負荷 < 熱源負荷 < 装置負荷

誤りです。熱源負荷と装置負荷の順序が逆で、実際の負荷増加順を誤っています。

選択肢5. 装置負荷 < 室内負荷 < 熱源負荷

誤りです。室内負荷が装置負荷より大きいのは構造上矛盾があります。

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