第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
平成28年度(2016年)
問11 (理論 問11)

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問題

第三種 電気主任技術者試験 平成28年度(2016年) 問11(理論 問11) (訂正依頼・報告はこちら)

半導体に関する記述として、誤っているものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
  • 極めて高い純度に精製されたシリコン(Si)の真性半導体に、価電子の数が3個の原子、例えばホウ素(B)を加えるとp形半導体になる。
  • 真性半導体に外部から熱を与えると、その抵抗率は温度の上昇とともに増加する。
  • n形半導体のキャリアは正孔より自由電子の方が多い。
  • 不純物半導体の導電率は金属よりも小さいが、真性半導体よりも大きい。
  • 真性半導体に外部から熱や光などのエネルギーを加えると電流が流れ、その向きは正孔の移動する向きと同じである。

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この過去問の解説 (3件)

01

誤っている記述は、2番です。


真性半導体に外部から熱を与えると、その抵抗率は温度の上昇とともに「低下」します。


(1)
半導体に関する正しい記述です。


(2)
上記の通り、誤った記述です。


(3)
n型半導体に関する、正しい記述です。


(4)
半導体に関する、正しい記述です。


(5)
外部エネルギーによる正孔の動きに関する、正しい記述です。

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02

答えは(真性半導体に外部から熱を与えると、その抵抗率は温度の上昇とともに増加する。)になります。

 

選択肢1. 極めて高い純度に精製されたシリコン(Si)の真性半導体に、価電子の数が3個の原子、例えばホウ素(B)を加えるとp形半導体になる。

電子はマイナスの電気を帯びています。

 シリコン(Si)は4価の原子になります。

そこに3価の原子をいれると電子が1個不足している状態になり、マイナスの電気が不足している状態になるので、プラスの電気を帯びた状態、P形(ポジティブ)半導体になります。

選択肢2. 真性半導体に外部から熱を与えると、その抵抗率は温度の上昇とともに増加する。

真性半導体は共有結合をしています。

 電子を共有しているためあまり自由に動くことができません。

 これによって、金属であるにも関わらず抵抗率は高いといった状態になります。

 物質の性質上あることですが、これに熱を加えた場合自由に動ける電子が増えます。

 それにより低効率が下がるといった仕組みになっています。

選択肢3. n形半導体のキャリアは正孔より自由電子の方が多い。

 これは知識として知っておきましよう。

 問題の通りです。

選択肢4. 不純物半導体の導電率は金属よりも小さいが、真性半導体よりも大きい。

 これは知識として知っておきましよう。

 問題の通りです。

選択肢5. 真性半導体に外部から熱や光などのエネルギーを加えると電流が流れ、その向きは正孔の移動する向きと同じである。

 これは知識として知っておきましよう。

 問題の通りです。

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03

真性半導体とは、不純物を含まない純粋なものをいいます。

真性半導体は熱によって抵抗率が減少します。
そのため、「温度の上昇とともに抵抗率が上昇する」
は、逆のことを言っているので、2が誤りです。

参考になった数2