第三種電気主任技術者の過去問
平成28年度(2016年)
理論 問21

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問題

第三種 電気主任技術者試験 平成28年度(2016年) 理論 問21 (訂正依頼・報告はこちら)

振幅変調について、次の問に答えよ。

図1の波形は、正弦波である信号波によって搬送波の振幅を変化させて得られた変調波を表している。この変調波の変調度の値として、最も近いものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
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この過去問の解説 (3件)

01

振幅変調波の変調度は、以下の式により求められます。

(変調度)=(信号波の振幅)/(搬送波の振幅)

振幅とは、0から正方向(または負方向)のピークまでの幅を言います。

ここで、包絡線の正側のピークから負側のピークまでの幅(図のA。以下Aで表します)に対し、包絡線の正側の谷から負側の谷までの幅(図のB。以下Bで表します)を考えます。
A、B、搬送波の振幅、そして信号波の振幅について関係を式に表すと、以下のようになります。

A=2×[(搬送波の振幅)+(信号波の振幅)] ・・・①

B=2×[(搬送波の振幅)-(信号波の振幅)] ・・・②

この二つの式①②の辺々を加えると、

A+B=2×[(搬送波の振幅)+(信号波の振幅)]+2×[(搬送波の振幅)-(信号波の振幅)]=4×(搬送波の振幅)

となり、搬送波の振幅を求める事が出来ます。

同様に、式①から式②を辺々引くと、

A-B=2×[(搬送波の振幅)+(信号波の振幅)]-2×[(搬送波の振幅)-(信号波の振幅)]=4×(信号波の振幅)

となり、信号波の振幅を求める事が出来ます。

問題の変調波形は包絡線のピークの幅が、図1より、3a/2から-3a/2ですので、

A=3a/2-(-3a/2)=6a/2=3a

同様に、問題の変調波形は包絡線の谷の幅がa/2から-a/2ですので、

B=a/2-(-a/2)=2a/2=a

となります。よって、

A+B=3a+a=4a=4×(搬送波の振幅)

となり、搬送波の振幅は、aとなります。同様に、

A-B=3a-a=2a=4×(信号波の振幅)

よって、信号波の振幅がa/2となります。

以上から、変調度を求めます。

(変調度)=(信号波の振幅)/(搬送波の振幅)=(a/2)/a=1/2

となりますので、正解は2.となります。

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02

AM変調における変調度Mは
搬送波の振幅に対して、変調信号の振幅の比を表したものです。

最大振幅をA、最長振幅をBとすると
M = (A-B)/(A+B)
で表されます。

Aは1.5a-(-1.5a)=3a
Bは0.5a-(-0.5a)=a

よって
M = (3a-a)/(3a+a) = 0.5

選択肢は2.です。

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03

変調度とは振幅変調(AM波)において搬送波の振幅に対する信号波の振幅の比のことを言います。変調度mは次式で計算できます。

変調度m=信号波の振幅/搬送波の振幅

 

問題文では変調波が与えらえているので、その場合は変調波最大振幅Amax最小振幅Aminとすると次式で計算できます。

変調度m

=(Amax-Amin)/(Amax+Amin

 

図より最大振幅Amaxと最小振幅Aminを読み取ると以下となります。

  Amax=3a/2=1.5a

  Amin=a/2=0.5a

 

これらを変調度mの式に代入すると、

変調度m

=(Amax-Amin)/(Amax+Amin

=(1.5a-0.5a)/(1.5a+0.5a)

=0.5

 

よって正解は、変調度=0.5になります。

まとめ

公式を覚えていれば簡単に解けるので覚えておきましょう。

 

■信号波と搬送波それぞれ与えられている場合

  変調度m=信号波の振幅/搬送波の振幅

 

■変調波のみ与えられている場合

  変調度m=(Amax-Amin)/(Amax+Amin

  Amax:最大振幅

  Amin:最小振幅

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