第三種電気主任技術者の過去問
平成28年度(2016年)
電力 問29
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問題
第三種 電気主任技術者試験 平成28年度(2016年) 電力 問29 (訂正依頼・報告はこちら)
遮断器に関する記述として、誤っているものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
- 遮断器は、送電線路の運転・停止、故障電流の遮断などに用いられる。
- 遮断器では一般的に、電流遮断時にアークが発生する。ガス遮断器では圧縮ガスを吹き付けることで、アークを早く消弧することができる。
- ガス遮断器で用いられる六ふっ化硫黄(SF6)ガスは温室効果ガスであるため、使用量の削減や回収が求められている。
- 電圧が高い系統では、真空遮断器に比べてガス遮断器が広く使われている。
- 直流電流には電流零点がないため、交流電流に比べ電流の遮断が容易である。
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この過去問の解説 (3件)
01
記述に誤りはありません。
遮断機は所謂ブレーカーのことです。
ブレーカーは過電流等が流れると起動し、負荷側の設備を保護します。
2.
記述に誤りはありません。
高圧の電気を遮断するとアークが発生するため、
高圧の遮断機はアークを抑制する措置が執られています。
主流はガスタイプと真空タイプです。
真空タイプは小型で安価、環境にも優しいため広く使用されています。
ガスタイプは真空タイプより性能がいいのですが、
温室効果の問題から2000年以降減少傾向です。
3.
記述に誤りはありません。
4.
記述に誤りはありません。
5.
直流電流は遮断が困難です。
交流電源は、ゼロ電圧になるタイミングで遮断することで
大きな電流が流れるのを防ぎます。
選択肢は5.です。
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02
通電/遮断するための電極間が空気の場合、絶縁性が低く、比較的容易に絶縁破壊してしまいます。それは、電極の開放時に発生した熱によって電極が蒸発し、その蒸発した粒子と電子がアークを発生させ、電流を即時に遮断することが困難になるためです。
そこで絶縁性を高めるため、電極間を高真空の容器内に設けたのが真空遮断器です。電極の蒸発によって発生した粒子は、高真空内で拡散してしまい、消弧します。
そしてさらに絶縁性能を高めたのがガス遮断器です。電極を開く動作に連動して圧縮ガスを電極に吹き付けることでアークを消弧させます。ガス遮断器は、より高い電圧の遮断に使用されています。
ガス遮断器のガスとして、安定度が高く、無毒で絶縁性が高いこと、消弧性能にも優れていることから、一般的に六フッ化硫黄(SF₆)ガスが用いられます。しかし、六フッ化硫黄ガスは温室効果の高いガスであることが指摘され、ガスの回収や削減が求められています。
交流は、電流が‟プラス→ゼロ→マイナス→ゼロ”と、周期的にゼロになるタイミングがあり、このタイミングで電極間のアークも消弧します。また、この電流がゼロになるタイミングをねらって遮断すれば、アークの発生をさせることなく遮断することも可能です。
ところが、直流の場合は常に電流が流れ続けているため、電極を開放してもアークが止まりません。そこで、電流を強制的にゼロまで減少させて遮断したり、アーク電圧を高めて(アークが発生しにくい状態にして)消弧する、といった別の手段が必要になります。
以上より、正解は5.が誤っている、ということになります。
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03
遮断器に関する文章問題です。
正確です。問題文の通りです。
正確です。問題文の通りです。
正確です。問題文の通りです。
正確です。問題文の通りです。
誤りです。直流電流には電流零点がないため、交流電流に比べ電流の遮断が困難です。大電流の直流遮断をするには変換器で交流変換した後に遮断します。
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