第三種電気主任技術者の過去問
平成28年度(2016年)
電力 問39

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問題

第三種 電気主任技術者試験 平成28年度(2016年) 電力 問39 (訂正依頼・報告はこちら)

図に示すように、発電機、変圧器と公称電圧66kVで運転される送電線からなる系統があるとき、次の問に答えよ。ただし、中性点接地抵抗は図の変圧器のみに設置され、その値は300Ωとする。

A点で100Ωの抵抗を介して一線地絡事故が発生した。このときの地絡電流の値[A]として、最も近いものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
ただし、発電機、発電機と変圧器間、変圧器及び送電線のインピーダンスは無視するものとする。
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この過去問の解説 (3件)

01


A点で100[Ω]の抵抗を介して大地に接続されていると考えます。すると、

大地→中性点接地抵抗(300[Ω])→中性点→変圧器(66[kV])→送電線→A点→100[Ω]抵抗→大地

という回路が形成されます。Y結線の三相交流出力が66[kV]ということですから、線間電圧が66[kV]となり、相電圧は、その1/√3となります。よって、地落した1線の電圧は、66/√3[kV]となり、上記の閉回路から電流を求めると、

(電流)=(電圧)/(抵抗)
=66/√3/(300+100)
≒95.3[A]

となります。正解は1.となります。

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02

公称電圧は線間電圧のことを指しています。
スター結線の相電圧は線間電圧の1/√3倍になるので注意しましょう。

地絡した等価回路は
(66/1/√3)kVの電圧が400Ωの抵抗に掛かっているだけの回路なので、

オームの法則より
I = (66/1/√3)kV / 400Ω = 95.3757...[A]

よって選択肢は1となります。

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03

問題の地絡電流は次式で計算できます。

  地絡電流=対地電圧/(中性点接地抵抗+地絡点の抵抗)

 

ここで対値電圧は相電圧であることに注意して下さい。

  対地電圧=線間電圧/√3

 

問題文の値を代入して地絡電流を計算すると、

  地絡電流

  =対地電圧/(中性点接地抵抗+地絡点の抵抗)

  =(66×103/√3)/(300+100)

  ≒95[A]

 

したがって、地絡電流は95[A]が正解になります。

選択肢1. 95

正解です。

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