第三種電気主任技術者の過去問
平成28年度(2016年)
機械 問52
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
第三種 電気主任技術者試験 平成28年度(2016年) 機械 問52 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文章は、太陽光発電システムに関する記述である。
図1は交流系統に連系された太陽光発電システムである。太陽電池アレイはインバータと系統連系用保護装置とが一体になった(ア)を介して交流系統に接続されている。
太陽電池アレイは、複数の太陽電池セルを直列又は直並列に接続して構成される太陽電池モジュールをさらに直並列に接続したものである。太陽電池セルはp形半導体とn形半導体とを接合したpn接合ダイオードであり、照射される太陽光エネルギーを(イ)によって電気エネルギーに変換する。
また、太陽電池セルの簡易等価回路は電流源と非線形の電流・電圧特性をもっ一般的なダイオードを組み合わせて図2のように表される。太陽電池セルに負荷を接続し、セルに照射される太陽光の量を一定に保ったまま、負荷を変化させたときに得られる出力電流・出力電圧特性は図3の(ウ)のようになる。このとき負荷への出力電カ・出力電圧特性は図4の(エ)のようになる。セルに照射される太陽光の量が変化すると、最大電力も、最大電力となるときの出力電圧も変化する。このため、(ア)には太陽電池アレイから常に最大の電力を取り出すような制御を行うものがある。この制御は(オ)制御と呼ばれている。
上記の記述中の空白箇所(ア)、(イ)、(ウ)、(エ)及び(オ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
図1は交流系統に連系された太陽光発電システムである。太陽電池アレイはインバータと系統連系用保護装置とが一体になった(ア)を介して交流系統に接続されている。
太陽電池アレイは、複数の太陽電池セルを直列又は直並列に接続して構成される太陽電池モジュールをさらに直並列に接続したものである。太陽電池セルはp形半導体とn形半導体とを接合したpn接合ダイオードであり、照射される太陽光エネルギーを(イ)によって電気エネルギーに変換する。
また、太陽電池セルの簡易等価回路は電流源と非線形の電流・電圧特性をもっ一般的なダイオードを組み合わせて図2のように表される。太陽電池セルに負荷を接続し、セルに照射される太陽光の量を一定に保ったまま、負荷を変化させたときに得られる出力電流・出力電圧特性は図3の(ウ)のようになる。このとき負荷への出力電カ・出力電圧特性は図4の(エ)のようになる。セルに照射される太陽光の量が変化すると、最大電力も、最大電力となるときの出力電圧も変化する。このため、(ア)には太陽電池アレイから常に最大の電力を取り出すような制御を行うものがある。この制御は(オ)制御と呼ばれている。
上記の記述中の空白箇所(ア)、(イ)、(ウ)、(エ)及び(オ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
- (ア)パワーコンディショナ (イ)光起電力効果 (ウ)(b) (エ)(a) (オ)MPPT
- (ア)ガバナ (イ)光起電力効果 (ウ)(b) (エ)(b) (オ)PWM
- (ア)パワーコンディショナ (イ)光起電力効果 (ウ)(a) (エ)(b) (オ)MPPT
- (ア)ガバナ (イ)光導電効果 (ウ)(b) (エ)(a) (オ)PWM
- (ア)パワーコンディショナ (イ)光導電効果 (ウ)(a) (エ)(b) (オ)PWM
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
太陽光発電システムは、太陽電池で作った直流電力を交流に変換する為、インバータと系統連系用保護装置とが一体になったパワーコンディショナを介して交流系統に接続されます。従って(ア)には「パワーコンディショナ」が入ります。
太陽電池セルは、半導体のpn接合に光を照射することで起電力を得る、光起電力効果(物質に光を照射することで起電力が発生する現象)を利用しています。従って(イ)には「光起電力効果」が入ります。
図2の簡易等価回路を考えた場合、太陽光の量は一定ですので、電流源から流れる電流は一定になります。負荷が軽い時(出力電流が小さい時)は、電流源からの電流はほとんどダイオードに流れ、出力電圧はダイオードの順方向電圧になります(グラフの右下)。負荷が重くなる(出力電流が増える)に従い、ダイオードに流れていた電流は負荷に流れるようになり、出力電流が増えていきます。一方の電圧はダイオードの順方向電圧のままです(グラフの右側がほぼ垂直に立つ)。そして、さらに負荷が重くなると、出力電流が電流源の電流と等しくなり、ダイオードに流れる電流がゼロになると共に、出力電圧も一気に低下します(グラフは出力電流一定のまま出力電圧が下がる)。特性としては、出力電圧が変化しても出力電流が変化しない波形となります。従って(ウ)には(b)が入ります。
図3(b)の出力電流・出力電圧特性の場合、出力電圧が増えると、出力電流が一定ですので出力電力は増えていきます。そして、出力電圧が所定の値になった時、出力電流が下がりますので、出力電力も下がります。従って、(エ)には(a)が入ります。
常に最大の電力を取り出すような制御、すなわち最大電力点追従制御(MPPT:Maximum Power Point Tracking)制御のことです。従って(オ)にはMPPTが入ります。
以上より、正解は1.となります。
参考になった数1
この解説の修正を提案する
02
太陽光発電システムに関する文章問題です。
(ア)パワーコンディショナ
太陽電池アレイはインバータと系統連系用保護装置とが一体になったパワーコンディショナを介して交流系統に接続されます。
(イ)光起電力効果
太陽電池セルはp形半導体とn形半導体とを接合したpn接合ダイオードであり、照射される太陽光エネルギーを光起電力効果によって電気エネルギーに変換します。
(ウ)b
電圧がダイオードの順方向電圧より高くなるとダイオードがオンして、出力電流が低下します。
(エ)a
電圧を高くしていくと出力および電流が大きくなります。電圧がダイオードの順方向電圧より高くなるとダイオードがオンし出力電流が低下します。
(オ)MPPT
パワーコンディショナには太陽電池アレイから常に最大の電力を取り出すような制御を行うものがありMPPT制御と呼びます。
MPPTとは、Maximum Power Point Trackingの略です。
正解です。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
03
発電された電気を家庭などの環境で使用できるように変換する機器であり、 インバータ の一種である。
ガバナは、電動機の回転数を一定に保つ調速機のことです。
アに適合するパワーコンディショナーとなります。
光電効果は、物質に光を照射した際に、空間に電子が放出される現象です。
光起電力効果は、物質に光を照射した際に、電圧が発生する現象です。
イに適合するのは光起電力効果となります。
MPPT 制御とは、太陽電池の出力は日照条件等により常に変動する最大電力を自動で求める制御のことです。
電圧を増加(減少)させていき、電力が減少に転じたら、電圧を逆方向にする。
これを繰り返して電力を最大化します。
以上のことから、
ウはb
エはa
オはMPPTとなります。
選択肢は1.となります。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
前の問題(問51)へ
平成28年度(2016年)問題一覧
次の問題(問53)へ