第三種電気主任技術者の過去問
平成28年度(2016年)
機械 問55
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問題
第三種 電気主任技術者試験 平成28年度(2016年) 機械 問55 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文章は、フィードバック制御における三つの基本的な制御動作に関する記述である。
目標値と制御量の差である偏差に(ア)して操作量を変化させる制御動作を(ア)動作という。この動作の場合、制御動作が働いて目標値と制御量の偏差が小さくなると操作量も小さくなるため、制御量を目標値に完全に一致させることができず、(イ)が生じる欠点がある。
一方、偏差の(ウ)値に応じて操作量を変化させる制御動作を(ウ)動作という。この動作は偏差の起こり始めに大きな操作量を与える動作をするので、偏差を早く減衰させる効果があるが、制御のタイミング(位相)によっては偏差を増福し不安定になることがある。
また、偏差の(エ)値に応じて操作量を変化させる制御動作を(エ)動作という。この動作は偏差が零になるまで制御動作が行われるので、(イ)を無くすことができる。
上記の記述中の空白箇所(ア)、(イ)、(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
目標値と制御量の差である偏差に(ア)して操作量を変化させる制御動作を(ア)動作という。この動作の場合、制御動作が働いて目標値と制御量の偏差が小さくなると操作量も小さくなるため、制御量を目標値に完全に一致させることができず、(イ)が生じる欠点がある。
一方、偏差の(ウ)値に応じて操作量を変化させる制御動作を(ウ)動作という。この動作は偏差の起こり始めに大きな操作量を与える動作をするので、偏差を早く減衰させる効果があるが、制御のタイミング(位相)によっては偏差を増福し不安定になることがある。
また、偏差の(エ)値に応じて操作量を変化させる制御動作を(エ)動作という。この動作は偏差が零になるまで制御動作が行われるので、(イ)を無くすことができる。
上記の記述中の空白箇所(ア)、(イ)、(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
- (ア)積分 (イ)目標偏差 (ウ)微分 (エ)比例
- (ア)比例 (イ)定常偏差 (ウ)微分 (エ)積分
- (ア)微分 (イ)目標偏差 (ウ)積分 (エ)比例
- (ア)比例 (イ)定常偏差 (ウ)積分 (エ)微分
- (ア)微分 (イ)定常偏差 (ウ)比例 (エ)積分
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この過去問の解説 (3件)
01
目標値は、設定温度(ここでは25℃)
制御量(制御したい物理量)は、温度となります。
このとき現在の温度が15℃なら、偏差が10℃(25℃-10℃)。
このとき現在の温度が20℃なら、偏差が5℃(25℃-20℃)。
この偏差に比例して、操作量(コンプレッサーの回転数等)を変化させる制御方法を比例動作といいます。
(偏差が10℃なら回転数は1000、偏差が5℃なら回転数は500のように)
エアコンで暖まった部屋の温度より、屋外の温度が低いとします。
このとき熱エネルギーは屋外に逃げるため、部屋の温度は常に下がろうとします。
このように環境による影響を外乱といいます。
偏差が1℃で、操作量も1℃温度を上げようとする時、
外乱で常に部屋が1℃下がろうとしているとすると、
操作量と外乱が釣り合い、現在の温度が24℃でとどまります。
このような偏差を定常偏差といいます。
定常偏差を解消するために、時間に応じて操作量変化させる制御を積分動作といいます。
30秒たっても目標温度(25℃)に達しないなら、徐々にコンプレッサーの回転をあげていくといった感じです。
以上より
アは比例
イは定常偏差
ウは微分
エは積分
選択肢は2.となります。
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02
目標値と制御量(望ましい値にさせたい量、制御したい量、すなわち現在値)の差である偏差に比例して操作量を変化させる制御動作を比例動作と言います。従って、(ア)には「比例」が入ります。
比例制御の場合、時間が経過して定常状態に達しても目標値まで到達せず、偏差が残ってしまう場合があります。このように、定常状態に達した後の目標値と制御量との差を定常偏差と言います。従って、(イ)には「定常偏差」が入ります。
偏差の微分値(傾き、変化の割合)に応じて操作量を変化させる制御動作を微分動作と言います。微分動作は、偏差の生じる速さ(時間軸に対する傾き)に比例して操作量を変化させるものです。偏差の起こり始めに大きな操作量を与える動作をするので、偏差を早く減衰させる効果があり、偏差が大きくなるのを未然に防ぐことができます。しかし、タイミング(位相)によっては偏差を増福してしまい、不安定になることがあります。従って、(ウ)には「微分」が入ります。
偏差の積分値(面積、積算値)に応じて操作量を変化させる制御動作を積分動作と言います。偏差が零(ゼロ)になるまで制御動作が行われるため、比例動作によって生じる偏差(オフセット)を修正することができます。従って、(エ)には「積分」が入ります。
以上より、正解は2.になります。
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03
PID(比例・微分・積分)制御に関する文章問題です。
(ア)比例
目標値と制御量の差である偏差に比例して操作量を変化させる制御動作を比例動作といいます。
(イ)定常偏差
比例動作が働いて目標値と制御量の偏差が小さくなると操作量も小さくなるため、制御量を目標値に完全に一致させることができず、定常偏差が生じる欠点があります。
(ウ)微分
偏差の微分値に応じて操作量を変化させる制御動作を微分動作といいます。
(エ)積分
偏差の積分値に応じて操作量を変化させる制御動作を積分動作といいます。
正解です。
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