第三種電気主任技術者の過去問
平成28年度(2016年)
法規 問76
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問題
第三種 電気主任技術者試験 平成28年度(2016年) 法規 問76 (訂正依頼・報告はこちら)
「電気設備技術基準の解釈」に基づく地絡遮断装置の施設に関する記述について、次の問に答えよ。
高圧又は特別高圧の電路には、下表の左欄に掲げる箇所又はこれに近接する箇所に、同表中欄に掲げる電路に地絡を生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設すること。ただし、同表右欄に掲げる場合はこの限りでない。
表内の下線部(ア)から(ウ)のうち、誤っているものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
高圧又は特別高圧の電路には、下表の左欄に掲げる箇所又はこれに近接する箇所に、同表中欄に掲げる電路に地絡を生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設すること。ただし、同表右欄に掲げる場合はこの限りでない。
表内の下線部(ア)から(ウ)のうち、誤っているものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
- (ア)のみ
- (イ)のみ
- (ウ)のみ
- (ア)と(イ)の両方
- (イ)と(ウ)の両方
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この過去問の解説 (3件)
01
正解:【2】
この問題の文は「電気設備技術基準の解釈」の【地絡遮断装置の施設】第36条の4(p. 44)から引用されています。36−1表の内容となります。
問題文にある部分を下記に記載します。
ーーーーーー
発電所又は変電所若しくはこれに準ずる場所の引出口
→ 発電所又は変電所相互間の電線路が、いずれか一方の発電所又は変電所の母線の延長とみなされるものである場合において、計器用変成器を母線に施設すること等により、当該電線路に地絡を生じた場合に電源側の電路を遮断する装置を施設するとき
他の者から供給を受ける受電点
→ 他の者から供給を受ける電気を全てその受電点に属する受電場所において変成し、又は使用する場合
配電用変圧器(単巻変圧器を除く。)の施設箇所
→ 配電用変圧器の負荷側に地絡を生じた場合に、当該配電用変圧器の施設箇所の電源側の発電所又は変電所で当該電路を遮断する装置を施設するとき
ーーーーーー
上記と比べて、問題文に記載の(ア)と(ウ)は合っていて、(イ)は間違っています。
以上により、選択肢の【2】が正解となります。
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02
条文の「地絡遮断装置を施設しなくても良い場合」について以下に記します。
・発電所又は変電所相互間の電線路が、いずれか一方の発電所又は変電所の母線の延長とみなされるものである場合において、計器用変成器を母線に施設すること等により、当該電線路に地絡を生じた場合に電源側の電路を遮断する装置を施設するとき
・他の者から供給を受ける電気を全てその受電点に属する受電場所において変成し、又は使用する場合
・配電用変圧器の負荷側に地絡を生じた場合に、当該配電用変圧器の施設箇所の電源側の発電所又は変電所で当該電路を遮断する装置を施設するとき
条文を確認すると、(イ)の電源側という記述が誤りであり、正しくは負荷側であることがわかります。
よって、(イ)のみ誤りとなるので正解は【2】です。
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03
高圧又は特別高圧の電路での地絡遮断装置の施設に関する記述についての問題となります。
(ア)‥電源側
「発電所又は変電所若しくはこれに準ずる場所の引出口」の電線路には地絡遮断遮断器の設置が必要となります。ただし変電所相互間で母線の延長とみなせるものは上部側(電源側)に地絡遮断遮断器を設置している場合は、下部側の発電所又は変電所での設置は省略できます。
(イ)‥負荷側
「配電用変圧器の施設箇所」の配電用変圧器に絶縁変圧器を使用している場合はその負荷側の電路に地絡が生じた場合、上部側の変電所等で地絡を検出できないため負荷側の電路に設置するのが適切です。
(ウ)‥電源側
「配電用変圧器の負荷側に地絡を生じた場合に、当該配電用変圧器の施設箇所の電源側の発電所又は変電所で当該電路を遮断する装置を施設するとき」変電所等の引出口の開閉装置で遮断できるように施設する場合は地絡遮断装置の設置を省略できます。
以上の事を踏まえて各選択肢を見ながら誤った記述を選択しましょう。
(ア)は解説の冒頭より正しいです。
(イ)は解説の冒頭より負荷側になりますので誤りとなります。
なのでこちらが解答として適切となります。
(ウ)は解説の冒頭より正しいです。
(ア)は解説の冒頭より正しいです。(イ)は誤りとなります。
(ウ)は解説の冒頭より正しいです。(イ)は誤りとなります。
この問題はかなり難解な問題と言えます。電線路のどこで地絡を食い止めるかがポイントとなります。
実務経験があまりない方からすると厳しい問題とも言えます。
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