第三種電気主任技術者の過去問
平成28年度(2016年)
法規 問75
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問題
第三種 電気主任技術者試験 平成28年度(2016年) 法規 問75 (訂正依頼・報告はこちら)
「電気設備技術基準の解釈」に基づく地絡遮断装置の施設に関する記述について、次の問に答えよ。
金属製外箱を有する使用電圧が60Vを超える低圧の機械器具に接続する電路には、電路に地絡を生じたときに自動的に電路を遮断する装置を原則として施設しなければならないが、この装置を施設しなくてもよい場合として、誤っているものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
金属製外箱を有する使用電圧が60Vを超える低圧の機械器具に接続する電路には、電路に地絡を生じたときに自動的に電路を遮断する装置を原則として施設しなければならないが、この装置を施設しなくてもよい場合として、誤っているものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
- 機械器具に施されたC種接地工事又はD種接地工事の接地抵抗値が3Ω以下の場合
- 電路の系統電源側に絶縁変圧器(機械器具側の線間電圧が300V以下のものに限る。)を施設するとともに、当該絶縁変圧器の機械器具側の電路を非接地とする場合
- 機械器具内に電気用品安全法の適用を受ける過電流遮断器を取り付け、かつ、電源引出部が損傷を受けるおそれがないように施設する場合
- 機械器具に簡易接触防護措置(金属製のものであって、防護措置を施す機械器具と電気的に接続するおそれがあるもので防護する方法を除く。)を施す場合
- 機械器具を乾燥した場所に施設する場合
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この過去問の解説 (3件)
01
正解:【3】
この問題の文は「電気設備技術基準の解釈」の【地絡遮断装置の施設】第36条の1(p.43)から引用されている内容となります。
問題文にある部分を下記に記載します。
ーーーーーー
第36条 金属製外箱を有する使用電圧が60Vを超える低圧の機械器具に接続する電路には、電路に地絡を生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設すること。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合はこの限りでない。
一 機械器具に簡易接触防護措置(金属製のものであって、防護措置を施す機械器具と電気的に接続するおそれがあるもので防護する方法を除く。)を施す場合
二 機械器具を次のいずれかの場所に施設する場合
イ 発電所又は変電所、開閉所若しくはこれらに準ずる場所
ロ 乾燥した場所
ハ 機械器具の対地電圧が150V以下の場合においては、水気のある場所以外の場所
三 機械器具が、次のいずれかに該当するものである場合
イ 電気用品安全法の適用を受ける2重絶縁構造のもの
ロ ゴム、合成樹脂その他の絶縁物で被覆したもの
ハ 誘導電動機の2次側電路に接続されるもの
ニ 第13条第二号に掲げるもの
四 機械器具に施されたC種接地工事又はD種接地工事の接地抵抗値が3Ω以下の場合
五 電路の系統電源側に絶縁変圧器(機械器具側の線間電圧が300V以下のものに限る。)を施設するとともに、当該絶縁変圧器の機械器具側の電路を非接地とする場合
六 機械器具内に電気用品安全法の適用を受ける漏電遮断器を取り付け、かつ、電源引出部が損傷を受けるおそれがないように施設する場合
七 機械器具を太陽電池モジュールに接続する直流電路に施設し、かつ、当該電路が次に適合する場合
イ 直流電路は、非接地であること。
ロ 直流電路に接続する逆変換装置の交流側に絶縁変圧器を施設すること。
ハ 直流電路の対地電圧は、450V以下であること。
八 電路が、管灯回路である場合
ーーーーーー
(1)は第四項に該当します。
(2)は第五項に該当します。
(4)は第一項に該当します。
(5)は第二のロ項に該当します。
(3)は第六項の内容と少し異なります。第六項では「漏電遮断器」の取り付けが条件になっていますが、問題文では「過電流遮断器」になっています。
以上により、選択肢の【3】は誤った記述です。
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02
以下、条文です。
金属製外箱を有する使用電圧が60Vを超える低圧の機械器具に接続する電路には、電路に地絡を生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設すること。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合はこの限りでない。
一 機械器具に簡易接触防護措置(金属製のものであって、防護措置を施す機械器具と電気的に接続するおそれがあるもので防護する方法を除く。)を施す場合
二 機械器具を次のいずれかの場所に施設する場合
イ 発電所又は変電所、開閉所若しくはこれらに準ずる場所
ロ 乾燥した場所
ハ 機械器具の対地電圧が150V以下の場合においては、水気のある場所以外の場所
三 機械器具が、次のいずれかに該当するものである場合
イ 電気用品安全法の適用を受ける2重絶縁構造のもの
ロ ゴム、合成樹脂その他の絶縁物で被覆したもの
ハ 誘導電動機の2次側電路に接続されるもの
ニ 第13条第二号に掲げるもの
四 機械器具に施されたC種接地工事又はD種接地工事の接地抵抗値が3Ω以下の場合
五 電路の系統電源側に絶縁変圧器(機械器具側の線間電圧が300V以下のものに限る。)を施設するとともに、当該絶縁変圧器の機械器具側の電路を非接地とする場合
六 機械器具内に電気用品安全法の適用を受ける漏電遮断器を取り付け、かつ、電源引出部が損傷を受けるおそれがないように施設する場合
七 機械器具を太陽電池モジュールに接続する直流電路に施設し、かつ、当該電路が次に適合する場合
イ 直流電路は、非接地であること。
ロ 直流電路に接続する逆変換装置の交流側に絶縁変圧器を施設すること。
ハ 直流電路の対地電圧は、450V以下であること。
八 電路が、管灯回路である場合
条文を確認すると、選択肢【3】文章の「過電流遮断器」の記述が誤りであり、正しくは「漏電遮断器」であることがわかります。
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03
「電気設備技術基準の解釈」に基づく地絡遮断装置の施設義務と省略に関する問題です。
電路に地絡を生じたときに自動的に遮断する装置を設置しなければなりませんが、次のいずれかに該当する場合はこの限りではありません。
①機械器具に簡易接触防護措置を施す場合(金属製のものであって、防護措置を施す機械器具と電気的に接続する恐れがあるもので防護する方法を除く)
②機械器具を次のいずれかの場所に施設する場合
・発電所または変電所、開閉所もしくはこれらに準ずる場所
・乾燥した場所
・機械器具の対地電圧が150V以下の場合、水気のある場所以外の場所
③機械器具が、次のいずれかに該当する場合
・電気用品安全法の適用を受ける2重絶縁構造のもの
・ゴム、合成樹脂その他の絶縁物で被覆したもの
・誘導電動機の2次側電路に接続されるもの
④機械器具に施されたC種接地工事またはD種接地工事の接地抵抗値が3Ω以下の場合
⑤電路の系統電源側に絶縁変圧器(機械器具側の線間電圧が300V以下)を施設し、その絶縁変圧器の機械器具側の電路を非接地とする場合
⑥機械器具内に電気用品安全法の適用を受ける漏電遮断器を取付、電源引出部が損傷を受けるおそれがないように施設する場合
以上の事を踏まえてそれぞれの選択肢を見ていき誤った記述を選択しましょう。
解説の冒頭④に該当するので正しいです。
解説の冒頭⑤に該当するので正しいです。
解説の冒頭⑥より、過電流遮断器ではなく漏電遮断器なのでこの記述は誤りです。
なのでこちらが解答として適切となります。
解説の冒頭①に該当するので正しいです。
解説の冒頭②に該当するので正しいです。
一見、全部正しい記述のように見えますが、微妙に一文だけ変えて出題されてくるので可能な限りよく問題文を読んで解答しましょう。
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