第三種電気主任技術者の過去問
平成29年度(2017年)
理論 問14

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問題

第三種 電気主任技術者試験 平成29年度(2017年) 理論 問14 (訂正依頼・報告はこちら)

次の( 1 )~( 5 )は、計測の結果、得られた測定値を用いた計算である。これらのうち、有効数字と単位の取り扱い方がともに正しいものを一つ選べ。
  • 0.51V+2.2V=2.71V
  • 0.670V÷1.2A=0.558Ω
  • 1.4A×3.9ms=5.5x10-6C
  • 0.12A-10mA=0.11m
  • 0.5×2.4F×0.5V×0.5V=0.3J

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この過去問の解説 (4件)

01

選択肢【1】式

0.51V+2.2V=2.71V

2.2Vという表記では2.15~2.24までの値となり、2.20以外の値では、有効数字の桁数が合いませんので間違いです。

選択肢【2】式

0.670V÷1.2A=0.558Ω

こちらも選択肢【1】と同様の理由で間違いとなります。

選択肢【3】式

1.4A×3.9ms=5.5×10^⁻6C

計算結果が間違っています。正しくは5.5×10^⁻3Cです。

選択肢【4】式

0.12A-10mA=0.11m

計算結果の単位mが間違っています。正しくはAです。

選択肢【5】式

0.5×2.4F×0.5V×0.5V=0.3J

コンデンサのエネルギー式です。有効数字、単位が全て正しいです。

以上により、選択肢の【5】が正解となります。


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02

計測結果に基づく有効数字と単位に関する問題となります。

有効数字とは表示してある意味のある数字の事を言い、その桁数を有効桁数と言います。

各選択肢を見ていきましょう。

選択肢1. 0.51V+2.2V=2.71V

V(ボルト:電圧)どうしの足し算となっており、有効数字2桁どうしなので計算結果も2桁となるのでこの記述は不適切です。3桁目が四捨五入して繰り上げる事が出来ないので1は切り捨てる事が出来ます。よって2.7Vとなります。

選択肢2. 0.670V÷1.2A=0.558Ω

この記述は抵抗(Ω:オーム)を求めた計算結果となります。

抵抗は電圧(V:ボルト)÷電流(A:アンペア)で求められ単位は(Ω:オーム)となりますのでこの記述の単位は正しいですが、計算結果の数値は誤りとなります。

この選択肢は有効桁数3桁と2桁の計算結果となるので解答は2桁となり、数値は0.56となります。(3桁目が8なので四捨五入して繰り上げ)

そのためこの記述は不適切です。

選択肢3. 1.4A×3.9ms=5.5x10-6C

この選択肢は電荷Q(C:クーロン)の計算結果となります。

電荷は電流(A:アンペア)×時間t(s:セカンド)で求められます。

選択肢の時間の単位に着目すると、ms(ミリセカンド)となっているので3.9×10-3となります。

※m[ミリ]=1×10-3

よって計算結果は5.5x10-3Cとなるのでこの記述は不適切です。

選択肢4. 0.12A-10mA=0.11m

この選択肢は電流(A:アンペア)どうしの引き算なので計算結果の単位も電流(A:アンペア)となります。

そのためこの記述は単位が誤っており、正しくは0.11Aとなります。よって不適切となります。

選択肢5. 0.5×2.4F×0.5V×0.5V=0.3J

エネルギーW(J:ジュール)を求めた計算結果となります。静電容量C(F:ファラド)を用いた公式は以下となります。

・W[J]=1/2×C×V2‥①

問題を見ると0.5=1/2と見なし、0.5V×0.5V=V2と表せます。

また計算結果も有効数字1桁で表すのでこの記述は適切です。

まとめ

計算問題等でも有効桁数を問われる問題も過去には出題されているので、理解度を深められる事をお薦め致します。

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03

1 誤りです。

有効数字2桁と有効数字2桁の足し算であるため、答えも有効数字2桁の 2.7V と表さなければなりません。

2 誤りです。

有効数字3桁と有効数字2桁の割り算であるため、答えは有効数字の小さい方(2桁)に合わせて 0.56Ω と表さなければなりません。

3 誤りです。

有効数字の取り扱い方に誤りはありませんが、単位の取り扱い方に誤りがあります。

mは10−6ではなく 10−3 です。

4 誤りです。

有効数字の取り扱い方に誤りはありませんが、単位の取り扱い方に誤りがあります。

AからmAを引いてもmにはなりません。

5 正しいです。

1/2 × C × V

という、コンデンサに蓄えられるエネルギーの式を表しています。

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04

1.誤った計算式です。

小数点以下の桁数が異なる値同士の加減算に関する式です。このような場合、小数点以下が少ないほうに合わせて、結果を四捨五入する必要があります(2.2Vは、2.15V~2.24Vを表すため、勝手に2.20Vにして計算してはダメだということです)。これを適用すると、計算結果は2.7Vとなります。

2.誤った計算式です。

有効数字桁数が異なる値同士の乗除算に関する式です。このような場合、有効数字が少ないほうに合わせて、結果を四捨五入する必要があります。これを適用すると、計算結果は0.56Ωとなります。

3.誤った計算式です。

"m(ミリ)"は10^-3に置き換えられますので、正しい計算結果は5.5×10^⁻3Cとなります。

4.誤った計算式です。

乗除算の結果、単位が変わることはありません。電流の単位(アンペア)が長さの単位(メートル)に置き換わっている時点でこの項目は誤りと判断できます。

5.正しい計算式です。

有効数字が正しく計算されています。また、コンデンサの静電エネルギーの式ということに気づけば、単位も正しいことがわかります(W=1/2×CV^2)。

よって、この問題の正解は【5】となります。

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