第三種電気主任技術者の過去問
平成29年度(2017年)
電力 問35
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問題
第三種 電気主任技術者試験 平成29年度(2017年) 電力 問35 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文章は、配電線路の電圧調整に関する記述である。誤っているものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
- 太陽電池発電設備を系統連系させたときの逆潮流による配電線路の電圧上昇を抑制するため、パワーコンディショナには、電圧調整機能を持たせているものがある。
- 配電用変電所においては、高圧配電線路の電圧調整のため、負荷時電圧調整器(LRA)や負荷時タップ切換装置付変圧器(LRT)などが用いられる。
- 低圧配電線路の力率改善をより効果的に実施するためには、低圧配電線路ごとに電力用コンデンサを接続することに比べて、より上流である高圧配電線路に電力用コンデンサを接続した方がよい。
- 高負荷により配電線路の電圧降下が大きい場合、電線を太くすることで電圧降下を抑えることができる。
- 電圧調整には、高圧自動電圧調整器(SVR)のように電圧を直接調整するもののほか、電力用コンデンサや分路リアクトル、静止形無効電力補償装置(SVC)などのように線路の無効電力潮流を変化させて行うものもある。
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この過去問の解説 (3件)
01
正しい記述です。パワーコンディショナには、電圧調整機能を持たせているものがあります。
選択肢【2】
正しい記述です。高圧配電線路の電圧調整には、負荷時電圧調整器や負荷時タップ切換装置付変圧器などが用いられます。
選択肢【3】
電力用コンデンサは上流の高圧側より、機器に近い下流の低圧側に取り付ける方が力率改善の効果が大きいです。これが間違いです。
選択肢【4】
正しい記述です。電線を太くすることで電圧降下を抑えることができます。
選択肢【5】
正しい記述です。高圧自動電圧調整器のように電圧を直接調整するもののほか、電力用コンデンサや分路リアクトル、静止形無効電力補償装置などのように線路の無効電力潮流を変化させて行うものもあります。
以上により、選択肢【3】が正解となります。
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02
配電線路には様々な電圧調整方法があります。この問題はその電圧調整に特化した問題となります。
誤った記述を選択しましょう。
逆潮流とは、太陽電池発電などの分散型電源を有する設備の構内から発電した余剰電力などを電力系統側へ送る有効電力の流れをいいます。太陽電池からの発電量が増大すると系統側配電線路の電圧が上昇していくためパワーコンディショナに出力電圧を調整する機能を組み込む事で、逆潮流を調整し電圧抑制が出来ます。なのでこの記述は正しいです。
高圧配電線路では電圧の変動に伴い電圧の調整が必要となりますが、運用中の為停電しての電圧調整は困難となります。なので配電用変電所において負荷時タップ切換変圧器などを用いて、負荷が接続されたままの状態で調整が可能となります。
なのでこの記述は正しいです。
低圧配電線路の力率改善策として電力用コンデンサを用いる事は適切ですが、配電線路の上流側で設置してもより下流側の力率が悪いままだと、改善しません。なので設置場所として下流に設置したほうが効果的です。なのでこの記述は誤りとなります。
こちらが解答として適切です。
電圧降下対策として効果的なのが、電線の断面積を増やす事なので電線の太線化は有効です。なのでこの記述は正しいです。
電力用コンデンサや分路リアクトル、静止形無効電力補償装置(SVC)などは調相設備と呼ばれ他に同期調相機があります。
調相設備は受電端電圧を一定に保つために、無効電力を吸収して力率を改選する設備となります。
力率を改善させるという事はQ=VIsineθからも分かるように電圧を調整させる事でもあります。なのでこの記述は正しいです。
送配電に用いられる電圧調整方法や機器などは高圧・低圧用かなりの数があるので覚えるのは大変ですが、繰り返しの学習で慣れるしかないので、継続しての学習をお薦め致します。
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03
電力 h29 問13
こちらが間違いです。
電力用コンデンサは負荷に近い方が効果が高いです。
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