第三種電気主任技術者の過去問
平成30年度(2018年)
電力 問27

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問題

第三種 電気主任技術者試験 平成30年度(2018年) 電力 問27 (訂正依頼・報告はこちら)

ロータ半径が30mの風車がある。風車が受ける風速が10m/sで、風車のパワー係数が50%のとき、風車のロータ軸出力[kW]に最も近いものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。ただし、空気の密度を1.2kg/m3とする。ここでパワー係数とは、単位時間当たりにロータを通過する風のエネルギーのうちで、風車が風から取り出せるエネルギーの割合である。

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この過去問の解説 (2件)

01

解答・解説
質量m[kg]の空気の固まりが速度v[m/s]で流れますと運動エネルギーE[J]は
E=mv^2/2
となります。
空気の密度ρ[kg/m^3]としますとロータが受ける空気の質量m[kg]はロータの受風範囲をA[m^2]として単位時間当たり
m=ρAv[kg/s]
となります。ここでA=π×30^2[m^2]、v=10[m/s]、ρ=1.2[kg/m^3]、パワー係数0.5なので風車が風から取り出せるエネルギーE[J/s]は
E=ρAv^3/2=1.2×π×30^2×10^3/2×0.5=847800[J/s]=850[kW]
となります。
よって答えは4番の850[kW]となります。

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02

正解は4です。

運動エネルギーPは、下記の式で求められます。
P = 1/2 × M × v^2 × Cp ・・・①
(M:単位時間あたりに通過する質量、v:速度、Cp:パワー係数)

風車の場合、単位時間あたりに通過する質量Mは、下記の式で求められます。
M = A × vw × ρ
M = πr^2 × vw × ρ ・・・②
(A:風車の受風面積[m^2]、vw:風速[m/s]、ρ:空気密度[kg/m^3])

①に②を代入し、風車から取り出せるエネルギーPw[W]に置き換えると、下記のようになります。
Pw = 1/2 × M × vw^2 × Cp
  = 1/2 × (πr^2×vw×ρ) × vw^2 × Cp
  = 1/2 × πr^2 × vw^3 ×ρ × Cp
  = 1/2 × π × 30^2 × 10^3 ×1.2 × 0.5
  = 847.80 [kW]
  ≒ 850 [kW]

よって4が正解となります。

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