第三種電気主任技術者の過去問
平成30年度(2018年)
電力 問42
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問題
第三種 電気主任技術者試験 平成30年度(2018年) 電力 問42 (訂正依頼・報告はこちら)
図のように、抵抗を無視できる一回線短距離送電線路のリアクタンスと送電電力について、次の問に答えよ。
ただし、ー相分のリアクタンスX=11Ω、受電端電圧Vrは66kVで常に一定とする。
送電電圧Vsを66kV、相差角(送電端電圧Vsと受電端電圧Vrの位相差)δを30゜としたとき、送電電力Psの値[MW]として、最も近いものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
ただし、ー相分のリアクタンスX=11Ω、受電端電圧Vrは66kVで常に一定とする。
送電電圧Vsを66kV、相差角(送電端電圧Vsと受電端電圧Vrの位相差)δを30゜としたとき、送電電力Psの値[MW]として、最も近いものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
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この過去問の解説 (2件)
01
送電電圧をVs[V]、受電電圧をVr[V]、一相当たりの線路リアクタンスをX[Ω]、位相差をθとしますと送電電力Ps[W]は
Ps=VS×Vr/X×sinθ[W]
と表せます。
この式に題意の値を代入しますと
Ps=(66×10^3)×(66×10^3)/11×sin30°=198×10^6=198[MW]
となります。
よって答えは3番の198[MW]となります。
解説
送受電端に位相差のある場合の有効無効電力の求め方です。Eは相電圧を表します。
Es’=Es(cosδ+jsinδ)、Er’=Er(基準ベクトル)
線路電流I’[A]は
I’=(Es(cosδ+jsinδ)-Er)/jX[A]
となります。有効無効電力は遅れ無効電力を正として
P+jQ=3ErI’(但し、I’は共役します)
P+jQ=3Er×(Es(cosδ-jsinδ)-Er)/(-jX)
上式を整理しますと
P+jQ=3Es×Er/X×sinδ+j(3Es×Er/X×cosδ-Er^2/X)
よって
P=3Es×Er/X×sinδ
Q=3Es×Er/X×cosδ-3Er^2/X
となります。線間電圧にしますと
P=Vs×Vr/X×sinδ
Q=Vs×Vr/X×cosδ-Vr^2/X
となります。
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02
送電電力Psについては、下記の関係が成り立ちます。
Ps = (3×Es×Er/X) × sinδ = (Vs×Vr/X) × sinδ ・・・①
Es:送電端の相電圧
Er:受電端の相電圧
Vs:送電端の線間電圧
Vr:受電端の線間電圧
X:線路リアクタンス
δ:Es - Er間の相差角
よって①の式より、Psは下記の計算で求められます。
Ps = ((66×10^3 × 66×10^3)/11) × sin 30°
= (4356 × 10^6 / 11) × (1/2)
= 198 × 10^6
= 198 [MW]
よって3が正解となります。
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