第三種電気主任技術者の過去問
平成30年度(2018年)
機械 問47
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問題
第三種 電気主任技術者試験 平成30年度(2018年) 機械 問47 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文章は、同期発電機の種類と構造に関する記述である。
同期発電機では一般的に、小容量のものを除き電機子巻線は( ア )に設けて、導体の絶緑が容易であり、かつ、大きな電流が取り出せるようにしている。界磁巻線は( イ )に設けて、直流の励磁電流が供給されている。
比較的( ウ )の水車を原動機とした水車発電機は、50Hz又は60Hzの商用周波数を発生させるために磁極数が多く、回転子の直径が軸方向に比べて大きく作られている。
蒸気タービン等を原動機としたタービン発電機は、( エ )で運転されるため、回転子の直径を小さく、軸方向に長くした横軸形として作られている。磁極は回転軸と一体の鍛鋼又は特殊鋼で作られ、スロットに巻線が施される。回転子の形状から( オ )同期機とも呼ばれる。
上記の記述中の空白箇所( ア )、( イ )、( ウ )、( エ )及び( オ )に当てはまる組合せとして、正しいものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
同期発電機では一般的に、小容量のものを除き電機子巻線は( ア )に設けて、導体の絶緑が容易であり、かつ、大きな電流が取り出せるようにしている。界磁巻線は( イ )に設けて、直流の励磁電流が供給されている。
比較的( ウ )の水車を原動機とした水車発電機は、50Hz又は60Hzの商用周波数を発生させるために磁極数が多く、回転子の直径が軸方向に比べて大きく作られている。
蒸気タービン等を原動機としたタービン発電機は、( エ )で運転されるため、回転子の直径を小さく、軸方向に長くした横軸形として作られている。磁極は回転軸と一体の鍛鋼又は特殊鋼で作られ、スロットに巻線が施される。回転子の形状から( オ )同期機とも呼ばれる。
上記の記述中の空白箇所( ア )、( イ )、( ウ )、( エ )及び( オ )に当てはまる組合せとして、正しいものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
- ( ア )固定子 ( イ )回転子 ( ウ )高速度 ( エ )高速度 ( オ )突極形
- ( ア )回転子 ( イ )固定子 ( ウ )高速度 ( エ )低速度 ( オ )円筒形
- ( ア )回転子 ( イ )固定子 ( ウ )低速度 ( エ )低速度 ( オ )突極形
- ( ア )回転子 ( イ )固定子 ( ウ )低速度 ( エ )高速度 ( オ )円筒形
- ( ア )固定子 ( イ )回転子 ( ウ )低速度 ( エ )高速度 ( オ )円筒形
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この過去問の解説 (2件)
01
同期発電機は三相交流を発生する発電機です。回転子の界磁巻線に直流電流を流し、磁界を作りながら回転させることで、固定子の電機子巻線に電磁誘導作用が発生し、フレミング右手の法則により、誘導起電力が発生します。
同期発電機には、水車発電機、タービン発電機、エンジン発電機などの種類があります。
水車発電機は、水車と直結して駆動する発電機です。
水車は、水量と落差によって最適な回転数が存在し、一般的な水車の回転数は数百min-1なので、50Hz、または60Hzの電力を発生させるには、多くの極数が必要となります。
また、十分な周辺速度を得るには、回転子の直径を大きくする必要があります。
タービン発電機は、蒸気タービン、またはガスタービンで駆動する発電機です。
回転界磁形の横軸機が用いられます。回転子の周辺速度が大きくなるため、遠心力を考慮すると、回転子の直径が約1,200mmと小さく制限されます。また軸方向に長い円筒形の構造となります。よって円筒形同期機とも呼ばれます。
回転子は、強度の大きい特殊鋼の鋼塊を鍛造してつくられます。回転子表面にスロットを削り、界磁巻線を分布します。
以上より、
5 .( ア )固定子 ( イ )回転子 ( ウ )低速度
( エ )高速度 ( オ )円筒形
が正解となります。
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02
同期発電機では一般的に、小容量のものを除き電機子巻線は(ア)「固定子」に設けて、導体の絶緑が容易であり、かつ、大きな電流が取り出せるようにしている。界磁巻線は(イ)「回転子」に設けて、直流の励磁電流が供給されている。
比較的(ウ)「低速度」の水車を原動機とした水車発電機は、50Hz又は60Hzの商用周波数を発生させるために磁極数が多く、回転子の直径が軸方向に比べて大きく作られている。
蒸気タービン等を原動機としたタービン発電機は、(エ)「高速度」で運転されるため、回転子の直径を小さく、軸方向に長くした横軸形として作られている。磁極は回転軸と一体の鍛鋼又は特殊鋼で作られ、スロットに巻線が施される。回転子の形状から(オ)「円筒形」同期機とも呼ばれる。
よって答えは5番の(ア)固定子、(イ)回転子、(ウ)低速度、(エ)高速度、(オ)円筒形となります。
解説
同期機は電機子巻線の誘導起電力を直接利用します。このため、同期機では一般に電圧、電流が大きくなる電機子を固定して、界磁を回転させる回転界磁形が使用されています。
同期機の回転速度N[min^-1]は周波数をf[Hz]、極数をpとしますと
N=120f/p[min^-1]
と表されます。この式より周波数は一定となるので高速度となれば磁極が少なくて済み、低速度となれば磁極が多く必要なことがわかります。
タービン発電機は2極機で3000[min^-1]または3600[min^-1]で回転する高速機なので直径を小さく、軸方向に長くした横軸形とし、遠心力を小さくしています。
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