第三種電気主任技術者の過去問
平成30年度(2018年)
機械 問48
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問題
第三種 電気主任技術者試験 平成30年度(2018年) 機械 問48 (訂正依頼・報告はこちら)
定格容量P[kV·A]、定格電圧V[V]の星形結線の三相同期発電機がある。電機子電流が定格電流の40%、負荷力率が遅れ86.6%(cos30°=0.866)、定格電圧でこの発電機を運転している。このときのベクトル図を描いて、負荷角δの値[°]として、最も近いものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
ただし、この発電機の電機子巻線の1相当たりの同期リアクタンスは単位法で0.915p.u.、1相当たりの抵抗は無視できるものとし、同期リアクタンスは磁気飽和等に影響されず一定であるとする。
ただし、この発電機の電機子巻線の1相当たりの同期リアクタンスは単位法で0.915p.u.、1相当たりの抵抗は無視できるものとし、同期リアクタンスは磁気飽和等に影響されず一定であるとする。
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この過去問の解説 (2件)
01
正解は2です。
[p.u.]は定格電圧、定格電流に対する比です。
1相分の回路にて、定格電圧1Vの時に同期リアクタンスは0.915Ωとなります。
この時の電機子電流は定格の40%なので0.4Aとなります。
同期リアクタンスの両端に発生する電圧は
0.915 × 0.4 = 0.366 (V) ・・・①
負荷角δ、定格電圧E、負荷電圧V、電流I、負荷電圧と電流との角度θとするベクトル図を作成します。
負荷電圧Vを基準として、定格電流Iは遅れ方向に30°、
定格電流Iを基準として、定格電圧Eは進み方向にθ となります。
負荷電圧Vと定格電圧Eとの負荷角δは
δ=θ-30° となります。
Vを斜線、Iを底辺とする直角三角形で見たとき
底辺の長さは V × cos30° = 0.866 (V) ・・・②
高さの長さは V × sin30° = 0.5 (V) ・・・③
Eを斜線、Iを底辺とする直角三角形で見たとき
底辺の長さは②と同様で 0.866 (V)
高さの長さは①と③の合計で 0.366 + 0.5 = 0.866 (V)
よって、Eを底辺とする直角二等辺三角形が成立し、θは45°となります。
負荷角 δ は
δ = θ − 30°
= 45° − 30°
= 15°
よって2が正解となります。
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02
誘導起電力をE[p.u.]、電機子電流をI=0.4[p.u.]、同期リアクタンスをX=0.915[p.u.]としますと
E’=V’+jXI’
となります。但し’はベクトルを表します。
上式のV’を基準ベクトルとして別の形で表現すると
E=√((V+XIsinθ)^2+(XIcosθ)^2)
となりますので題意の値を代入しますと
E=√((1.0+0.915×0.4×√(1-0.866^2))^2+(0.915×0.4×0.866)^2)=√((1.183016)^2+(0.316956)^2)=1.2247399…=1.225[p.u.]
となります。
誘導起電力と同期リアクタンス降下のベクトルには
Esinδ=XIcosθ
の関係がありますのでsinδは
sinδ=XIcosθ/E=0.915×0.4×0.866/1.225=0.258739…=0.259
となります。
ここでsin0°=0、sin30°=1/2=0.5となるのでδはおおよそ15°となります。
よって答えは2番となります。
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