第三種電気主任技術者の過去問
平成30年度(2018年)
機械 問57
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問題
第三種 電気主任技術者試験 平成30年度(2018年) 機械 問57 (訂正依頼・報告はこちら)
無負荷で一次電圧6600V、二次電圧200Vの単相変圧器がある。一次巻線抵抗r1=0.60、一次巻線漏れリアクタンスx1=3Ω、二次巻線抵抗r2=0.5mΩ、ニ次巻線漏れリアクタンスx2=3mΩである。計算に当たっては、二次側の諸量を一次側に換算した簡易等価回路を用い、励磁回路は無視するものとして、次の問に答えよ。
この変圧器の一次側に換算したインピーダンスの大きさ[Ω]として、最も近いものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
この変圧器の一次側に換算したインピーダンスの大きさ[Ω]として、最も近いものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
- 1.15
- 3.6
- 6.27
- 6.37
- 7.4
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この過去問の解説 (2件)
01
巻線比αは下記式で求められます。
α = N1/N2 = V1/V2 = I2/I1 = 6600/200 = 33
二次側の諸量を一次側に換算し、インピーダンスZを求めると、下記のようになります。
Z = (r1 + jx1) + (r2 + jx2)
= (r1 + jx1) + (α^2 × r2 + jα^2 × x2)
= (r1 + α^2 × r2) + j(x1 + α^2 × x2)
これより、インピーダンスZの大きさ|Z|は、下記の計算で求めることができます。
|Z| = √(r1 + α^2 × r2)^2 + √(x1 + α^2 × x2)^2
= √(0.6 + (33)^2 × (0.5 × 10^-3))^2 + √(3 + (33)^2 × (3 × 10^-3))^2
= √(1.1445)^2 + √(6.267)^2
≒ 6.37 [Ω]
よって4が正解となります。
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02
一次電圧をV1[V]、一次電流をI1[A]、二次電圧をV2[V]、二次電流をI2[A]としますと変圧器の巻数比をaは
a=V1/V2=I2/I1
となります。これらは
V1=a×V2、I1=I2/a
と表されますので一次側のインピーダンスZ1[Ω]と二次側インピーダンスZ2[Ω]の関係は
Z1=V1/I1=a×V2/(I2/a)=a^2×V2/I2=a^2×Z2[Ω]
となります。
つまり、二次側インピーダンスZ2[Ω]は巻数比の2乗を掛けると一次側に換算できます。
これらを用いて解きます。
巻数比aは
a=6600/200=33
となりますので
r2’=33^2×0.5×10^-3=0.5446[Ω]
x2’=33^2×3×10^-3=3.267[Ω]
よって一次側換算インピーダンスは
Z1’=r1+r2’+j(x1+x2’)=0.6+0.5446+j(3+3.267)=1.1446+j6.267[Ω]
Z1’=√(1.1446^2+6.267^2)=6.370667…=6.37[Ω]
となります。
よって答えは4番の6.37[Ω]となります。
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