第三種電気主任技術者の過去問
令和元年度(2019年)
理論 問2

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問題

第三種 電気主任技術者試験 令和元年度(2019年) 理論 問2 (訂正依頼・報告はこちら)

図のように、極板間距離d[mm]と比誘電率εrが異なる平行板コンデンサが接続されている。極板の形状と大きさは全て同一であり、コンデンサの端効果、初期電荷及び漏れ電流は無視できるものとする。印加電圧を10kVとするとき、図中の二つのコンデンサ内部の電界の強さEA及びEBの値[kV/mm]の組合せとして、正しいものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
問題文の画像
  • ( EA )0.25  ( EB )0.67
  • ( EA )0.25  ( EB )1.5
  • ( EA )1.0  ( EB )1.0
  • ( EA )4.0  ( EB )0.67
  • ( EA )4.0  ( EB )1.5

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は3番の、EA、EBとも1[kV/m]です。


【解説】
直列部の比誘電率が全て同じであるため、直列部のコンデンサを合成して考えるとシンプルになります。

左 d=2+3+5=10[mm]
中 d=4+6=10[mm]

直列接続されたコンデンサ内の電界の強さは等しいので、EAは左・EBは中のコンデンサの電界の強さを求めればよいことになります。


【計算】

EA=V/D=10/10
 =1[kV/mm]

EB=V/D=10/10
 =1[kV/mm]

となります。

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02

図の回路には3つのノードがありますが、それぞれ印加される電圧は10[kV]です。

・電界の強さEA
左端のブランチについて検討します。
電界EAを持つコンデンサにかかる電圧をVaとすると、分圧比から下記のように求めることができます。

Va=10[kV]×1/(εr×S/d)÷{1/(εr×S/d)+1/(εr×S/d)+1/(εr×S/d)}

※3つのコンデンサによるインピーダンスの比から分圧をしています。

題意よりコンデンサの形状は同じです。また、誘電率εrも左端のブランチの3つについては同じです。比を求めればいいので、面積Sは1として考えます。

Va=10[kV]×d÷{d+d+d}
=10[kV]×2[mm]÷{2[mm]+3[mm]+5[mm]
=2[kV]

ここで、電界Eaは下記のように求まります。

EA=Va/d
=2[kV]/2[mm]
=1.0[kV/mm]

・電界の強さEB
真ん中のブランチに接続される2つのコンデンサによるインピーダンスの比から、分圧を行い、EBの電界を持つコンデンサにかかる電圧Vbを算出します。
比を算出すればよいので、先程と同じく面積Sと誘電率εrは同じであるため省略します。

Vb=10[kV]×d÷{d+d}
=10[kV]×4[mm]÷{4[mm]+6[mm]}
=4[kV]

これを用いて、電界の強さEBを求めると、下記のようになります。

EB=Vb/d
=4[kV]/4[mm]
=1.0[kV/mm]

よって、(3)が正解です。

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