第三種電気主任技術者の過去問
令和元年度(2019年)
機械 問58

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問題

第三種 電気主任技術者試験 令和元年度(2019年) 機械 問58 (訂正依頼・報告はこちら)

並行運転しているA及びBの2台の三相同期発電機がある。それぞれの発電機の負荷分担が同じ7300k Wであり、端子電圧が6600Vのとき、三相同期発電機Aの負荷電流IAが1000A、三相同期発電機Bの負荷電流IBが800Aであった。損失は無視できるものとして、次の問に答えよ。

2台の発電機の合計の負荷が調整の前後で変わらずに一定に保たれているものとして、この状態から三相同期発電機A及びBの励磁及び駆動機の出力を調整し、三相同期発電機Aの負荷電流は調整前と同じ1000Aとし、力率は100%とした。このときの三相同期発電機Bの力率の値[%]として、最も近いものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
ただし、端子電圧は変わらないものとする。
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この過去問の解説 (2件)

01

正解は1番の22%です。


1、変化前のPa、Pb、Qa、Qbを求めます。

 題意より、Pa=Pb=7300[kW] です。

 Qa=√(Sa^2-Pa^2) より
  =√((√3*6.6*1000)^2-7300^2)
  ≒8797 [kVar]

 Qb=√(Sb^2-Pb^2) より
  =√((√3*6.6*800)^2-7300^2)
  ≒5509 [kVar]


2、負荷が要求している合計値 Po、Qoを求めます。

 Po=7300+7300=14600[kW]
 
 Qo≒8797+5509=14306[kVar]


3、変化後のPa’、Pb'、Qa'、Qb' を求めます。

  Pa'=√3*6.6*1000≒11432[kW]

  Pb'≒14600-11432=3168[kW]

  Qa’=0[kVar] (題意より力率100%のため)

  Qb’≒14306[kVar]


4、変化後のBの力率を求めます。

  cosθb’=Pb’/√(Pb’^2+Qb’^2) より
     =3168/√(3168^2+14306^2)
     =0.216


よって、変化後の三相同期発電機Bの力率の値は約22[%]です。

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02

変化前後のA、Bの有効・無効電力をそれぞれPa, Qa, Pb, Qb, Pa’, Qa’, Pb’, Qb’とすると

Pa=Pb=7300 kW
cosθa=0.64だから
Qa=7300*sinθa/cosθa=7300*√(1-0.64^2)/0.64=8764 kvar

cosθb=7300/√3/6600/800≒0.8
Qb=7300* sinθb/cosθb=7300*0.6/0.8=5475 kvar

調整後Aの力率は1だから
Pa’=√3*6600*1000*1=11418 kW

調整前後で負荷の値は一定だから
Pb’=Pa+Pb-Pa’=7300+7300-11418=3182 kW

同様にQb’=Qa+Qb-0=8764+5475=14239 kvar

Pb’とQb’のなす角度をαとすると求める力率はcos αだから
cos α=Pb’/√(Pb’^2+Qb’^2)=3182/√(3182^2+14239^2)≒0.218

よって変化後の力率は約22%

正解は1です。

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