第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和元年度(2019年)
問78 (法規 問78)
問題文
ただし、高圧電路の線間電圧は6600Vとし、無効電力によって電圧は変動しないものとする。
進相コンデンサ設備を負術と並列に接続し、力率を遅れ0.6から遅れ0.8に改善した。このとき、この設備の三相コンデンサSCの容量の値[kvar]として、最も近いものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
第三種電気主任技術者(電験三種)試験 令和元年度(2019年) 問78(法規 問78) (訂正依頼・報告はこちら)
ただし、高圧電路の線間電圧は6600Vとし、無効電力によって電圧は変動しないものとする。
進相コンデンサ設備を負術と並列に接続し、力率を遅れ0.6から遅れ0.8に改善した。このとき、この設備の三相コンデンサSCの容量の値[kvar]として、最も近いものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
- 170
- 180
- 186
- 192
- 208
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
【計算】
1、
P=300[kW] は不変で
cosθ=0.6 から
cosθ’=0.8 へ変化したときの
Qの変化量を求めます。
cosθ=0.6 の時の Q[kvar] を求めます。
Q=300/0.6*√(1-0.6^2)
=400[kvar]
cosθ’=0.8 の時の Q’[kvar] を求めます。
Q’=300/0.8*√(1-0.8^2)
=225[kvar]
Qの変化量=400-225=175[kvar]
2、コンデンサの容量Qcを求めます。
直列リアクトルの容量をQLとします。
175=Qc-QL
ここで、題意より
QL=0.06Qc
の関係があるので、
175=Qc-(0.06Qc)
=Qc(1-0.06)
Qc=175/0.94≒186[kvar] となります。
参考になった数20
この解説の修正を提案する
02
力率改善前後の有効電力、無効電力をそれぞれP1、 P2、 Q1、 Q2とすると
P1=P2=300 kW
Q1=P1*tanθ1=300*0.8/0.6=400 kvar
Q2=P2*tan θ2=300*0.6/0.8=225 kvar
よって進相コンデンサ容量=Q1-Q2=400-225=175 kvar
位相の遅れ・進みの関係から三相コンデンサ容量Qsc=175+直列リアクトル容量であり
直列リアクトル容量=0.06Qscだから
Qsc=175/(1-0.06)≒186 kvar
正解は3です。
参考になった数9
この解説の修正を提案する
03
まずは遅れ力率0.6の時の無効電力Q[kvar]を求めていきます。
・S=P/cosθ=300/0.6=500[kVA]
・Q=√S2-P2=√5002-3002=400[kvar]
次に遅れ力率0.8の時の無効電力Q[kvar]を求めます。
・S=P/cosθ=300/0.8=375[kVA]
・Q=√S2-P2=√3752-3002=225[kvar]
よって進相コンデンサ設備を接続して力率改善された無効電力量は次のようになります。
・Q´=400-225=175[kvar]
次に進相コンデンサ設備内の三相コンデンサSCの容量の値[kvar]を求めます。
・Q´=QC-QL‥①
※QL:直列リアクトルの無効電力、QC:三相コンデンサの無効電力
①式は三相コンデンサは進みで、直列リアクトルは遅れとなるのでマイナスとなります。
・QC=3I2XC
・QL=3I2XL
ここで問題の条件より【直列リアクトル付三相コンデンサとし、直列リアクトルSRのリアクタンスXL[Ω]は、三相コンデンサSCのリアクタンスXC[Ω]の6%】とあるのでリアクタンスXLは次のようになります。
・XL=0.06XC
これをにQLに代入して、さらに①式を活用すると次のようになります。
・Q´=3I2XC-3I20.06XC
・Q´=3I2XC0.94
よってQCは次のようになります。
・175=0.94QC
・QC=175/0.94≒186[kvar]
以上となります。
こちらが適切な解答となります。
無効電力でも三相コンデンサと直列リアクトルの向きは反対となるので、そこに気づけるかがこの問題のポイントです。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
前の問題(問77)へ
令和元年度(2019年) 問題一覧
次の問題(問79)へ