第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和2年度(2020年)
問37 (電力 問37)

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問題

第三種電気主任技術者(電験三種)試験 令和2年度(2020年) 問37(電力 問37) (訂正依頼・報告はこちら)

ある河川のある地点に貯水池を有する水力発電所を設ける場合の発電計画について、次の問に答えよ。

流域面積を15000km2、年間降水量750mm、流出係数0.7とし、年間の平均流量の値[m3/s]として、最も近いものを次の選択肢の中から一つ選べ。
  • 25
  • 100
  • 175
  • 250
  • 325

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この過去問の解説 (3件)

01

発電に利用される年間の水量から、

流域における年間平均流量を求めます。

水量は、年間降水量 × 流域面積 より、

 750mm × 15000km2

  = 11250000 × 103 [m3]

ですが、降水時にはすべての水が河川へ流出する事はありません。

実際には地面への浸透や蒸発が起きます。

これに対する補正のため、流出係数を掛けます。

本問では0.7と与えられていることから、

 11250000 × 103 [m3] × 0.7

  = 7875000 × 103 [m3]

これを、年間の平均に直します。

問題ではm3/sの単位とされていますので、

年間秒数 60 × 60 × 24 × 365 = 31536 × 103 [s]で割ります。

 7875000 / 31536 = 249.7 [m3/s]

選択肢より、[4]250 が正解です。

参考になった数20

02

正解は4です。


河川の流量は、その河川の流域面積とその流域内の降水量によって決まります。
降った水は地中に浸透したり蒸発したりするので、地表を流れる量は降水量より少なくなります。
全体の雨量のうち、どの程度河川水量となって流出するかを示す係数を「流出係数」といいます。

年平均流量 Q [m3/s] は
 Q = h×A×103×k / (365×24×60×60)

    〔 h:年降水量[mm]  A:流域面積[km2]  k:流出係数 〕

  = 15000 × 75 × 103 × 0.7/ (365×24×60×60)
  ≓ 250 [m3/s]

よって、4 の「250」が正解となります。

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03

水力発電に関する計算問題となります。

ある河川の年間の平均流量の値[m3/s]を求めていく形となります。

最終的には以下の公式を用います。

・V=3600QT[m3]‥①

※V:水量[m3]、Q:流量[m3/s]、T:時間[S]

 

上記の式から未知数は水量V[m3]と流量Q[m3/s]になりますが、問題で与えられている条件から年間の水量V[m3]は求めることが出来ます。使用する公式は以下となります。

 

・年間の水量V=流域面積×年間降水量×流出係数

・V=15000×106×750×10-3×0.7=7875000×103[m3

 

続いて時間Tを求めます。

・年間T=365×24=8760[S]

 

改めて公式①式を変形させて流量Q[m3/s]を求めます。

・Q=V/3600T=7875000×103/3600×8760=0.2497×103250[m3/s]

以上となります。

選択肢4. 250

こちらが適切な解答となります。

まとめ

計算数値が大きいの単位の取扱や計算ミスには気を付けましょう。

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