第三種電気主任技術者の過去問
令和3年度(2021年)
機械 問53
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問題
第三種 電気主任技術者試験 令和3年度(2021年) 機械 問53 (訂正依頼・報告はこちら)
図は昇降圧チョッパを示している。スイッチQ、ダイオードD、リアクトルL、コンデンサCを用いて、図のような向きに定めた負荷抵抗Rの電圧 v0 を制御するためのものである。これらの回路で、直流電源Eの電圧は一定とする。また、回路の時定数は、スイッチQの動作周期に対して十分に大きいものとする。回路のスイッチQの通流率 γ とした場合、回路の定常状態での動作に関する記述として、誤っているものを次の( 1 )〜( 5 )のうちから一つ選べ。
- Qがオンのときは、電源EからのエネルギーがLに蓄えられる。
- Qがオフのときは、Lに蓄えられたエネルギーが負荷抵抗RとコンデンサCにDを通して放出される。
- 出力電圧 v0 の平均値は、 γが0.5より小さいときは昇圧チョッパ、0.5より大きいときは降圧チョッパとして動作する。
- 出力電圧 v0 の平均値は、図の v0 の向きを考慮すると正になる。
- Lの電圧 vL の平均電圧は、Qのスイッチング一周期で0となる。
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この過去問の解説 (2件)
01
昇降圧チョッパについての問題です。
適当です。
Qがオンのとき、E→Q→L→Eというように電流が流れ、コイルLにエネルギーが蓄えられます。
適当です。
Qがオフのとき、Qがオンのときに蓄えられたエネルギーが負荷抵抗R、コンデンサCに放出されます。
不適当です。
出力電圧v0の平均値は、電源電圧E、通流率γを使って、
(γ/(1−γ))E
と表すことができます。
γが0.5より小さいとき、Eの係数は1より小さくなり、つまりEが小さくなるので降圧チョッパとして動作します。
γが0.5より大きいとき、Eの係数は1より大きくなり、つまりEが大きくなるので昇圧チョッパとして動作します。
適当です。
負荷抵抗Rに流れる電流は図の下から上向きなので、図のv0の矢印の向きを考慮すると出力電圧v0の向きは正になります。
適当です。
コイルLはQがオンのときエネルギーを蓄え、オフのときに放出します。
オンとオフを合わせた一周期では差し引き0になります。
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02
正解は「3」です。
昇降圧チョッパ回路に関する問題です。
1.正しいです。
・直流回路において,Lは短絡状態となり通電中にエネルギーが蓄えられます。
・Qが「オン」の状態では電源EからLに電流が流れる回路となり,Lにエネルギーが蓄えられます。
2.正しいです。
・Qが「オフ」の状態において,Lに蓄えられたエネルギーが逆起電力となり,R・CにダイオードDを通して電流が流れます。
3.誤りです。
・出力電圧 v0 = (1/(1−Y)−1)×E となります。
ここで Y = 0.5 を代入すると,出力電圧 v0 の平均値は,γ < 0.5 では降圧チョッパ,Y > 0.5では昇圧チョッパとして動作します。
4.正しいです。
・矢印の向きと電位の関係は,矢印の始点が電位が低く,終点が電位が高くなります。
よって,2項の記述の通りダイオードを通して電流が流れる事により,矢印の終点(=電位が高い位置)から矢印の始点(=電位の低い位置)に向かって流れているため,出力電圧v0平均値は正の値になります。電圧の矢印の向きと電流の流れる向きが逆だと「正」となります。
5.正しいです。
・Qのスイッチングとは「オン」「オフ」の繰り返しのことです。
よって,L の電圧vLの平均値は一周期で充電と放電するため,一周期で 0 となります。
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