第三種電気主任技術者の過去問
令和3年度(2021年)
機械 問58
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問題
第三種 電気主任技術者試験 令和3年度(2021年) 機械 問58 (訂正依頼・報告はこちら)
定格容量が10kV・Aで、全負荷における銅損と鉄損の比が 2:1 の単相変圧器がある。力率1.0の全負荷における効率が97%であるとき、次の問に答えよ。ただし、定格容量とは出力側で見る値であり、鉄損と銅損以外の損失は全て無視するものとする。
負荷の電圧と力率が一定のまま負荷を変化させた。このとき、変圧器の効率が最大となる負荷は全負荷の何[%]か、最も近いものを( 1 )〜( 5 )のうちから一つ選べ。
負荷の電圧と力率が一定のまま負荷を変化させた。このとき、変圧器の効率が最大となる負荷は全負荷の何[%]か、最も近いものを( 1 )〜( 5 )のうちから一つ選べ。
- 25
- 50
- 70.7
- 100
- 141
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この過去問の解説 (2件)
01
圧器の効率が最大となるのは鉄損と銅損が等しいときです。
負荷変化前は、銅損と鉄損の比が2:1、つまり銅損は鉄損の2倍であるため、銅損が1/2になれば銅損と鉄損が等しくなります。
(鉄損の値は負荷を変化させても変わりません。)
また、銅損は負荷の2乗に比例するので、銅損が1/2になったということは負荷が1/√2倍になったということになります。
よって、
1/√2 ≒ 0.707
なので、これを%に直すと約70.7[%]となります。
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02
正解は「3」です。
変圧器の効率に関する問題です。
変圧器の効率が最大となる負荷は銅損と鉄損が同一となる時です。
・記述の通り,全負荷時の銅損Pcnと鉄損Pinの比が 2:1のため
*1/2 × Pcn = Pin ・・・①
◆変圧器の効率が最大となる負荷について
・変圧器の効率が最大となる負荷は Pc = Pi となる時です。
・鉄損は負荷の大小に関係なく一定であるため,
*Pin = Pi ・・・②
・①および②を使用し,定格負荷電流 In[A]巻線抵抗 r[Ω] とし,Pc = Pi の時の負荷の効率(全負荷時との比率)を求めます。
*Pc = Pi = 1/2 × Pcn = 1/2 × In2 × r = (1/√2 × In)2 × r
よって,Inの1/√2倍の時に変圧器の効率が最大となります。
*1/√2 = 70.7
よって,正解は「3」の 70.7[%]です。
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