第三種電気主任技術者の過去問
令和3年度(2021年)
法規 問77
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問題
第三種 電気主任技術者試験 令和3年度(2021年) 法規 問77 (訂正依頼・報告はこちら)
「電気設備技術基準の解釈」に基づいて、使用電圧6600V、周波数50Hzの電路に使用する高圧ケーブルの絶縁耐力試験を実施する。次の問に答えよ。
高圧ケーブルの絶縁耐力試験を行う場合の記述として、正しいものを次の( 1 )〜( 5 )のうちから一つ選べ。
高圧ケーブルの絶縁耐力試験を行う場合の記述として、正しいものを次の( 1 )〜( 5 )のうちから一つ選べ。
- 直流10350Vの試験電圧を電路と大地との間に1分間加える。
- 直流10350Vの試験電圧を電路と大地との間に連続して10分間加える。
- 直流20700Vの試験電圧を電路と大地との間に1分間加える。
- 直流20700Vの試験電圧を電路と大地との間に連続して10分間加える。
- 高圧ケーブルの絶縁耐力試験を直流で行うことは認められていない。
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この過去問の解説 (2件)
01
電気設備の技術基準の解釈第1条、第15条に基づいた絶縁耐力試験に関する問題です。
絶縁耐力試験の条件として適切なものを解答します。
はじめに、ケーブルの最大使用電圧Emを求めます。
Em = (1.15/1.1) × 使用電圧
= (1.15/1.1) × 6600
= 6900 [V]
※係数(1.15/1.1)は、電気設備の技術基準の解釈第1条に記載されている係数を用いています。
次に、交流試験電圧Vtを求めます。
Vt = 1.5 × Em
= 1.5 × 6900
= 10350 [V]
※係数1.5は、電気設備の技術基準の解釈第15条の15ー1表に記載されている係数を用いています。
この絶縁耐力試験は、試験をする交流回路に対して直流電圧を加えて試験することとなっています。
その場合、交流試験電圧の2倍の直流試験電圧を10分間加えることが電気設備の技術基準の解釈第15条に記載されています。
よって、直流試験電圧Vtdは
Vtd = 2 × Vt
= 2 × 10350
= 20700 [V]
となります。
よって、「直流20700Vの試験電圧を電路と大地との間に連続して10分間加える」が正解となります。
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02
正解は「4」です。
絶縁耐力試験に関する問題です。
絶縁耐力試験に関する条項は,以下の通りです。
◆電気設備技術基準の解釈【高圧又は特別高圧の電路の絶縁性能】第15条
・高圧又は特別高圧の電路は、 次の各号のいずれかに適合する絶縁性能を有すること。
1項.試験電圧を電路と大地との間に連続して10分間加えたとき、これに耐える性能を有すること。
2項.電線にケーブルを使用する交流の電路においては、試験電圧の2倍の直流電圧を電路と大地との間に連続して10分間加えたとき、これに 耐える性能を有すること。
・最大使用電圧が 7,000[V]以下の電路
a.交流の電路 最大使用電圧の1.5倍の交流電圧
b.直流の電路 最大使用電圧の1.5倍の直流電圧 又は1倍の交流電圧
◆使用電圧6,600[V],周波数50[Hz]の電路の絶縁耐力試験について
・50[Hz]と記述されていますので,交流となります。
・最大使用電圧は,使用(公称)電圧 × 1.15/1.1 となりますので,
*6,600 × 1.15/1.1 = 6,900[V]
・絶縁耐力試験で交流を使用する場合は,最大使用電圧の1.5倍となりますので
*6,900[V]× 1.5 = 10,350[V]
・絶縁耐力試験で直流を使用する場合は,交流試験電圧の2倍となりますので
*6,900[V]× 1.5 × 2 = 20,700[V]
よって,選択肢の中で該当するものは「4」になります。
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